SEVENTEENの問題児3 (ページ44)

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・思ってもみなかった事ページ44

＜SC side＞

いつものようにスタジオに集まって、みんなで雑談を交えながらダンス練習前の時間を過ごしていた時の事だ。

突然、事務所の代表がやって来た。緊張の走る俺達。
慌てて整列して彼に向き直る。

プロデューサーならまだしも、代表が直々にいらっしゃるとなれば、何か──俺達練習生に対して、何かしらのアクションがあるに違いない。

よく見れば、いつの間にか部屋の隅にマネージャーのヒョンまで控えてるし。

一体何が起きるのか──

練習生全員が並び終えるのを見て取ると、代表は穏やかににこにこと微笑んだまま頷いて「じゃあ、入って来て」とドアの先に向かって告げた。

なんだ？

いい知らせか、悪い知らせか…

ドキドキしていると、ひょっこりドアから顔を覗かせてスタジオに入って来た子がいた。

俺、そして周りのみんなもハッと息を飲む。

俺らと同じくらい…いや、年下だろうか？

すらりとした細い体に、ジフンみたいに真っ白な肌。

艶やかな黒髪は腰まであり、彼女が身じろぐ度にサラサラと揺れ、

色素が薄い大きな茶色の瞳は、信じられないくらい透き通って見える。

青色の、どこか野暮ったい大きなサイズのジャージを上下に着ていてそれが妙にミスマッチしているが、それが吹っ飛ぶくらい、あどけないながらもどこか凛とした雰囲気を持つ、誰もが目を引くような美少女。

そんな子が、そこに立っていた。

周りの奴らのどよめきと感嘆と混乱が辺り一帯を包む。

俺は俺で思わず数秒見惚れたものの、「え…」と横で直立したまま固まってるスニョンの呟きで我に返った。嫌な予感しかない。

これから起こる事が、なんとなく読めたからだ。

「今日から、この子も”SEVENTEEN”のメンバーを賭けて一緒に練習してもらうから。みんな、よろしく頼む」

『キム・Aです。よろしくお願いします！』

…ほら、予想的中。

今放たれた代表の言葉を、どこか他人事みたいに聞きながら、頭の中でその子の名前を繰り返す。

キム・A…
キム・A…
キム・A…

呆然としている俺とは裏腹に、スニョンはすぐさま毛の逆立った猫のような気配を漂わせて、

HS「……どういう事ですか」

と唸った。

すると一瞬、怯んだような様子を見せる女の子。

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