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「<あっ・・・・、ちょっと!>」
『お、おっぱ、・・・・、』
男の人がなんか背後で言ってるけど構わずに、むっつりと押し黙って歩いて行くオッパ。
ヤバい、なんか凄く怒ってる・・・・・?
怖くて話しかけられない。
無言のまま建物から出て、歩行者天国になってる手前の車道まで来たところでオッパはようやく足を止めた。
それからハァと溜息をつく。
サングラスを改めてかけ直しながら、
JS「まったくもう・・・・・、ちょっと目を離すとこれなんだから」
『うぐ・・・・不可抗力です・・・・』
JS「うん、わかってる」
肩をポンと叩いてきたその顔が優しい顔だったから内心安堵する。
声も、いつもの柔らかいトーン。
JS「まぁでも本当、世話の焼ける・・・・・ㅋㅋ」
『ひどいㅋㅋ すみません〜〜っ、面倒な奴で!、』
JS「違うよ。面倒なんて思った事、一度もないから」
ただ心配なだけ、と言って、オッパが目を細めて笑う。
JS「バンコクでホシがすっ飛んで行った姿、Aにも見せたかったなぁ。あの時僕の言葉なんて全然聞いてなかったよあいつ」
『ああ・・・・・うん。なんとなくわかります・・・・・』
実際助けに来てくれた時のスニョンの顔を思い出す。
今まで見た事ないような、真摯な目をしてたな・・・・・・・・・
言葉がわからないのに、頭まで下げてくれて、
今のオッパとはまた違うやり方で、守ってくれた。
ふふっと笑ったオッパの手がまた頭を撫でて来る。
JS「待ってる間ディノもね、凄く心配してたんだよ。心配し過ぎて、僕もディノもお互いずっと無言でさ。 Aとホシが戻って来るまで、スマホをじっと睨んでて。 いやぁ、あの時間はシュールだったなぁ。今となっては笑い話だけど」
『・・・・・ごめんなさい』
JS「ん、いいよ。大事にならなくて良かった。じゃ、行こうか^^」
────って事が、あったなぁ・・・・・・・(回想シーン終わり)
オッパ、いつも優しく優雅に笑ってるけど、怒るとめちゃ怖いんだ。
いや知ってたけど。・・・・想像以上だ。
絶対ガチで怒らせたらいけないタイプだ・・・・・
今後もなるべく気をつけよう・・・・とそっと胸に誓う。
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作者名:七瀬 | 作成日時:2022年9月11日 15時