師弟関係-男主- (ページ8)

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Reunion.Ⅶ ページ8

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「えっ……！？あ…それ…僕に振るんですか………！？」

男から指令…と云う名の、命令(やや意味が違うのはさて置き)を下されてしまった。

敦は尚も困惑──羞恥に依る熱が未だに引いていないのに如何しろと云うんだろう？──……し続けているのか、より強く、深く眉を下げ乍。

"そう…ですね……"と、答え出す。

「…って……！！絶対、違いますよね…！？」

答え始めてしまったが、運の憑き。

眉を深く、奈落へと続いて往け。と謂わんばかりの形相を湛えて。

深く……下げる。男と出逢ってから数時間が経過している中で一番と胸を張っても好い位に。

____下げる。

「……さぁ…？…良く云っている意味が判らないけれど、君が。
……良いや…。──敦君…がそう思うのなら、そう何じゃ無いかな…」

端から見れば、無責任だろう御前。と、叱責され兼ねないであろう光景。

だが、頭が常春の敦(国木田が以前そう云っていた)は、素直に______。

「そ……そう何ですね！」

「……うん…。…出会って数時間が経つけれど、未だに名前が覚えられないや…。

ええと……初対面？の…君に兎や角云うのも…大分、失礼だとは思うけれど……うん…。

その……君は…。じゃなくて…、…敦…君は」

───少しは疑念と云う感情を所持した方が善いんじゃないかなぁ。

……受け入れた。

因みに此の光景を見た男は、敦の常春に大変、危機感を覚えたらしく。

そして、"僕も普段、彼の様に映って見えているのだろうか……"

と。

不安そうな雰囲気を纏い、顎に手を宛がい乍、思慮し出す程迄に、至っていたのだった。

「え、あ……そ、そんなに…ですか……？」

そう男に指摘され、しゅん…と効果音が付きそうな位にまで落ち込み出す──敦。

そんな敦の態度を一瞥した後、男はそっと…春風がそよいでいるかの様な声色で呟く。

「……嗚呼、そんなに、さ。」

「そ…そんなに……って、どの位ですか……？」

「……それを僕に訊くのかい…？君は」

「……だ、駄目何ですか……？」

「……え…っ、……あ……否…別に駄目。と云う訳では、無いけれど──…」

…場は、混沌と亞空間の狭間へと移行されつつ在った。

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