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「…いいよ。無理して言わなくても。」
「………」
こんな雰囲気で言いたくなかった。
この空気を作り出してしまった自分が悪いんだけど……。
バタンッと閉まったリビングの扉。
玉森くんが出て行ってしまって、そのまま力なくソファーに座り込む。
「あれはきっと怒ってるんだよね……」
誰だって隠し事されたら嫌だもんね。
私だって玉森くんが思ってることを言ってくれなかったら不安になる。
……そう、頭ではわかってるのに。
「ほんと恋愛って難しいなぁ……」
同じ対人でも、マニュアルのある仕事の方がよっぽど楽に感じる。
いろいろと経験を重ねて、歳をとるほど、思い切った恋愛って出来なくなるもんだよね。
そういう意味でも、若くして結婚した友達たちは正解だと思う。
「…あ、全然関係ないんだけどさ。」
「……?」
再び戻ってきて、リビングに顔だけを覗かせた玉森くん。
その仕草がまた可愛く思えてしまう私。
「洗濯物畳んで寝室に置いてあるから。」
「っ…!?
え?玉森くんが畳んだの…?」
「俺以外にいると思う?」
待って待って待って…!!
洗濯物って私のだよね?
咄嗟にソファーから立ち上がって、ドア前にいた玉森くんを押し退けて寝室に入ると、ベッドの上に置かれた洗濯物が目に入る。
うん。確かに、綺麗に畳まれてる。
けど……、
「っ…、こ、これも…玉森くんが……?」
玉森くんなりに気を遣ってなのか、畳まれた服の真ん中辺りに挟まれてる私の下着。
別に変な期待してるわけじゃないけど、まだ本人には見せたことないのに……
まさかの洗濯物を先に見られるって…////
「一応、目瞑って畳んだから大丈夫だよ。」
「っ…////」
目瞑って畳めるわけがないでしょーが!////
てか、下着って認識してる時点でアウトだわ!////
「…あ、ありがとね……畳んでくれて……」
もうこれ以上責めたって仕方がない。
畳まれた洗濯物を抱えると、部屋に置かせてもらってる着替えを入れたカバンの中にとりあえず詰め込んだ。
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珠美(プロフ) - りょうこさん» りょうこさん≫コメントありがとうございます!励みになります(^^)これからも頑張りますので、よろしくお願い致します! (2021年7月5日 13時) (レス) id: 6cd37f4262 (このIDを非表示/違反報告)
りょうこ(プロフ) - 更新ありがとうございます。いつも楽しみにしています! (2021年7月5日 12時) (レス) id: c2325c836d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:珠美 | 作成日時:2021年6月30日 23時