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地下駐車場でエレベーターを降りると、指定した柱のところで立ってるAちゃん。
手持ち無沙汰でスマホをいじってるかと思いきや、足元を見つめたり辺りをキョロキョロ見渡して俺を探す姿に好感が持てた。
千「あっ、あの子?!」
二「えっ、顔ちっちゃくない?本当に一般人?」
千「ねぇ早く行こうよー!」
俺の後ろから今にも身を乗り出しそうな勢いで興奮してる二人。
「いいから!二人はここで待ってて」
なんとか制御して俺だけがAちゃんの方にゆっくり近付くと、俺の気配に気付いたAちゃんが顔を上げた。
「ごめんね、待たせちゃ…「太輔くんっ!!!」
声をかけようとしたら逆に名前を呼ばれて、構えてなかっただけに結構な勢いで体に衝撃を受けた。
「…っ、?!」
「もう、場所間違っちゃったかと思ったよー」
「えっ、なんで?わかりにくかった?」
「ううん!さっきここ通った小柄の人と顔がちーさいひょろ長の人にジロジロ見られたから、私なんかが入っちゃいけないところなのかなぁって思って…」
…北山と玉森だな。
俺の腕にしがみついて一生懸命に説明してるAちゃんがたまらなく可愛く見える。
「来てくれて良かったぁ」って嬉しそうな笑顔に思わず俺の顔が緩む。
「あのー俺らもういいですか?」
「……?」
「あっ、Aちゃん、ごめん。
俺のメンバーなんだけど…」
「メンバー?」
陰からソロソロと出てきた二人を見て、騒ぐわけでもなく首を傾げてジーッと凝視して確認してる。
「二階堂と千賀
…って言ってもわからない、よね?」
「あぁー…うーん。
顔見たことあるような気もするけど…」
ニ「いや、いいっすよ。気遣わなくて(笑)」
千「俺ら舞祭組だもんね」
「ブサイク?そんなことないですよ!!
普通に見たらカッコイイですよ?!」
「「っ…ぷっ、はははっ!!!」」
舞祭組を本来の不細工の意味として捉えたAちゃんの勘違いに、俺らの笑い声が地下駐車場に響いた。
二「なに?天然?めっちゃウケるんだけど!!」
「え?なに?え?
太輔くん、なんでみんな笑ってるの?!」
「はははっ!後で詳しく話すよ!
とりあえず車乗ろう。二人を先に送るから」
「え?なに?全然わかんないよー」って言いながらパニクるAちゃんを連れて、停めてる車の方へと向かった。
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作者名:珠美 | 作成日時:2021年9月15日 12時