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電話 ページ43

A「ンハァ〜…疲れた」

今日は帰れそうにない。
あまりにも仕事が多すぎるのだ。

太郎「おつ〜。ほい缶コーヒー」

A「ブラックは飲めへん」

太郎「子供か…。」

社内の人はもうほとんどおらず、
残業仲間の太郎との愚痴大会だ。

太郎「高梨さんならこんな無理な仕事量押し付けてこないのになぁ。」

A「出張だからね……。」

私たちの直属の上司、そして、
なんと私の恋人である洋は現在出張中である。
ゆえに今は違う部署から仕事が回ってきている。これがまた多い。アホみたいに多いのだ。

太郎「こうして考えると、高梨さんって厳しいようで俺達のことよく考えて仕事割り振ってくれてたんだなぁ……尊敬尊敬」

A「ほんとだよねー。」

電話が鳴った。

太郎「あ、俺出るわ。はい…あっ。お疲れ様です。」

太郎がジェスチャーで『高梨さんから』とアピールしている。
なら私が出たかった!!!!というはやる気持ちを抑え、平然とした顔で太郎を見守る。

太郎「あ、代わりますか?了解です。おい、代われだって。仕事かも。どんまい。」

A「うるさいな。はやく。」

馬鹿にしたような笑い方でこちらを見る太郎は放っておいて、電話に出る。
ここで気を弛めてはならない。
仕事モードの洋は、恋人の時の洋と違って厳しいのだ。

A「どうされましたか。」

その瞬間、耳元で完全に気を抜いた洋の声が聞こえた。

洋「あ…A。好き。」

予想だにしていない言葉が聞こえて、
思わず動きが止まってしまった。

A「………………」

洋「おい、聞いてるのか、太郎いるんだろ、あんま惚けた顔してるとバレるぞ」

A「あっ…………………はい…はい…」

洋「すぐ帰るから、ちゃんと待ってろよ。」

A「りょうかいです…………」

それだけ囁くように言って、
電話を切られた。

太郎「なんで電話する前と比べてそんなに疲れてるんだよ、仕事の追加?」

A「い、いや…なんでもないよ」

太郎「ほーん。」

太郎の目線を感じながらも、
何とか熱を持った顔を冷やそうと必死になるしか無かった。

A(ほんとにずるいよなぁ……。)

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馬由(プロフ) - 空さん» わーーーー!ありがとうございます!更新せずすみません!頑張ります! (2020年11月12日 1時) (レス) id: 3005827cae (このIDを非表示/違反報告)
- 更新頑張ってください!! (2020年6月21日 16時) (レス) id: 3e13b4f0d3 (このIDを非表示/違反報告)
馬由(プロフ) - 通りすがりのみりんさん» お返事遅れてすみません!!頑張らせていただきます!!!! (2018年10月27日 21時) (レス) id: 8d9fe2f42d (このIDを非表示/違反報告)
通りすがりのみりん - 更新頑張ってください! (2018年10月21日 20時) (レス) id: 03b76dc7b9 (このIDを非表示/違反報告)
馬由(プロフ) - 花奈桜さん» ひゃー!ありがとうございます!非常に励みになります!!今後もよろしくお願い致します!! (2018年9月28日 23時) (レス) id: 8d9fe2f42d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:馬由 | 作成日時:2018年3月30日 14時

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