Chocolate Sling -2-

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やっと伝えられた。




このまま死んじゃうんじゃないかってくらい、心臓がバクバクうるさくて･･･




重ねた手からこの鼓動も一緒に伝わってたらどうしようって、恥ずかしくなる。




でも、それでいい。




私がどれだけみっくんを好きで、みっくんを想うといつもドキドキして胸がいっぱいになるんだって･････全部、知ってほしい。




『……それって、さ…』




たった数秒の沈黙。




何十秒にも何分にも感じられたけど、それを破ったのはみっくんだった。




「……。」




『それって、玉…とか、横尾さんとか……とは違う、種類の好き…でいいの？』




途切れ途切れに言葉を紡ぐみっくんは、私の知ってるいつもの彼ではなかった。




･････熱のせい？




『っ、あぁー…何言ってんだ俺っ、』




「…みっくん？」




『その……初めて会った時にさ、Aが俺に "好き"って言ったじゃん？』




「…うん、」




『あれ、本気だったってこと…？』




「あ…」




やっぱり、いきなりあんなこと言っちゃったから 本気だと思われてなかったんだ。




「……正直に言うとね？頭で考えるよりも先に、口に出ちゃったっていうか…」




『……。』




「雰囲気とか…声のトーンとか……あぁ、私この人好きだなぁって、思って…」




あれ･･･？




「それで…気付いたら、"好きです"って……気持ちが一瞬で溢れちゃって…」




どんどん頰に熱が集まっていく。




ねぇ、これってさ･･･




私がみっくんに、どんな風に一目惚れしたのかを説明してるのと同じだよね？




恐る恐るみっくんの方を見ると、めちゃくちゃニヤけた顔で口元を押さえていた。




『…A？』




「……何、」




『あー…こんな可愛かったっけ？』




するり、と親指で手の甲を撫でてくる。




「…っ、」




『ふふ…すっげぇ可愛い、』




「……あ、の…」




緊張からか、やけに喉が乾く。




息も上手く出来ない。




･･･どうしよう。




ジッと私を見つめたまま 覗き込んでくるみっくんと、何も出来ずに固まる私。




『…俺も、Aが好き。』




「……え、」




『いや…違う、めちゃくちゃ好き。』




ふふ、って照れ笑いを浮かべると、そのまま私を抱き寄せて、頬に唇が触れた。




「み、みっくん…」




『…風邪移るから今日はこれだけ、』




吐息混じりに耳元でそう囁かれて、私は思わず肩をキュッと竦めた。

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