46 Tside ページ47
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「今日から復学する事になった玉森です。よろしくお願いします。」
ザワザワしだすクラスメイト。
その中で、ニヤけている女子生徒1名…。
席に向かう途中 目が合うと、
嬉しそうに微笑むから 自然と俺の表情も緩む。
年は明けて、高校一年生ももうすぐ終わる。
そんな時期に 俺は復学する事になった。
ー
「せっかくの高校生活なんだぞ?次年度の春からでも……」
担任はそう俺に言ったけど、
「一年生の範囲はきちんと勉強しています。必ず追いつきます。」
特例中の特例。
本来なら、出席日数も全然足りなくて 留年するはずだった。
だけど、俺の熱心な訴えと、頼みに頼んで受けさせてもらったテストは文句なしの満点で。
「はは、玉森には負けたよ。特別だぞ?」
「っ!ありがとうございます!!」
ー
「えっ、ホントに?!」
「うん、ホント。」
「信じられない…っ!!」
「まぁ、俺の血と汗と涙の結晶ってやつ?(笑)」
「…笑えないんだけど。」
それもそうか。
…事故って大量に血は流れたし?
…一時は死ぬかもしんなくて、涙ボロボロに流したし?(笑)
…リハビリで汗だらけになったし(笑)
「また一緒に学校生活送れるの、嬉しい?」
「…嬉しいに決まってるじゃん…っ!」
そう言って少し涙目になるから、そんな君がすごく愛おしい。
「でも、一年生ももう終わりか〜。」
「…っ!!考えたくない…。」
「大丈夫、二年でも同じクラスだって(笑)」
「そ、そんなの 分かんないでしょ…?」
「う〜ん…そんな気がすんの(笑)とにかく、今は今を楽しむべし!」
「…玉森くんって超楽観的だよね。」
「ポジティブって言ってくれる〜?」
ー
まぁ なんだかんだで、俺は菜々子の後ろの席に座って授業を受けるんだ。
クラスの皆には、すぐにバレちゃって 色々言われたけどね?
皆 優しくて、クラス公認の仲って事で一緒にいようが 登下校しようが、何も言われないのはありがたいかな(笑)
「谷本、帰ろ。」
「うん!」
「菜々子ちゃんバイバイ。」
「「バイバイ菜々子ちゃん!」」
「バイバイ皆〜!」
「じゃあな玉森〜!」
「俺も彼女欲しいわ(笑)」
「羨ましいだろ〜(笑)」
菜々子がいるとはいえ、やっぱり復学となると緊張もあったわけで。
すぐに馴染めて良かった。
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このみ - 大人になった裕太 (2020年10月3日 19時) (レス) id: 25b3f023e7 (このIDを非表示/違反報告)
nanacoy1139(プロフ) - 黄色好きさん» 黄色好きさん、素敵なコメントありがとうございます…(^ ^)続編も考えておりますので、また良ければ是非お越し下さいね。 (2019年1月24日 7時) (レス) id: da866a5801 (このIDを非表示/違反報告)
黄色好き - 伝えたい想いは、何時でも伝えられるわけじゃないって事。それなら、今こそだからすぐにでも伝えたいなって。想いはありますよ。またいい話しでした。青春に戻ってみたい。 (2019年1月24日 1時) (レス) id: f0b607ac31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nanaco | 作成日時:2019年1月22日 12時