38 Tside ページ39
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「あー、そこの答え違うって。」
「be動詞の後はing形でしょ(笑)忘れたの?」
ただいま英語の小テストの時間。
静かな教室に、俺の声とシャーペンの音が響く。
"静かにして"
問題用紙の端にそう俺にメッセージを書く谷本。
ちぇっ、教えてやってるのにさ〜。
"自分の力で解きたいの!"
…谷本らしいな(笑)
一学期ももうすぐ終わる。
俺は相変わらず目を覚まさないまま。
この浮遊霊生活も慣れちゃったし、このままでもいいかな〜なんて。
…谷本さえいれば。
結構本気で考えちゃったりする。
「ねぇ、誰とメールしてんの。」
外だから、谷本は俺に対して何も喋らない。
「谷本ー!!」
「千賀くん!!」
は?千賀?
久しぶりに見る、千賀。
なんか、身長伸びてるし。
なんならちょっと…カッコよくなった?
「玉に会いに行くの、久々〜!」
「仕方ないよ、だって学校忙しいでしょ?」
「まぁ…毎日7時間授業はちょっと辛いわ(笑)今日は6時間だったけど。」
へぇ、私立ってやっぱり大変なんだぁ。
なんて他人事みたいに考えてると、病室に着いた。
千賀がいるから、谷本は俺に構ってくれない。
めちゃくちゃ暇なんですけどー?!
谷本〜!!
谷本ってば〜!!
谷本の周りをクルクルと回ってみるけど、まるで見えてないかのように無視して千賀と楽しくお喋り。
むぅ…。
「菜々子。」
耳元で囁いてみた。
「っ?!!////」
「え?谷本?どうしたの??」
急に焦り出す谷本に、不思議がる千賀。
ふんだ、ざまーみろ。
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このみ - 大人になった裕太 (2020年10月3日 19時) (レス) id: 25b3f023e7 (このIDを非表示/違反報告)
nanacoy1139(プロフ) - 黄色好きさん» 黄色好きさん、素敵なコメントありがとうございます…(^ ^)続編も考えておりますので、また良ければ是非お越し下さいね。 (2019年1月24日 7時) (レス) id: da866a5801 (このIDを非表示/違反報告)
黄色好き - 伝えたい想いは、何時でも伝えられるわけじゃないって事。それなら、今こそだからすぐにでも伝えたいなって。想いはありますよ。またいい話しでした。青春に戻ってみたい。 (2019年1月24日 1時) (レス) id: f0b607ac31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nanaco | 作成日時:2019年1月22日 12時