30 Tside ページ31
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「玉ってさぁ、バカだよね。」
「…は？なんだよいきなり。」
さっきのテストの話か？
「テストの話じゃないよ？」
って、俺の考えてる事まで言い当てられる始末。
「自分の気持ちは無かった事にしてさ、バカみたい。」
「…千」
「玉が俺を応援してるって言ってくれたように、俺も同じ気持ちだよ？」
「千賀…俺は…」
「好きなんでしょ…？谷本の事。」
「………好きだよ。」
話せば話すほど、もっと知りたいと思った。
笑った顔、困った顔、照れた顔、真剣な顔…
いろんな顔を知る度に、どんどん惹かれていった。
「玉は不器用だね。」
「うっせ…ばーか。」
「俺はバカじゃないよ。俺は。」
「…ムカつくわ。」
千賀の言う通り、俺は不器用でバカなんだと思う。
「高校、2人同じとこなんでしょ？」
「なんで知って…」
「嬉しそうにしてたよ、谷本。…3人一緒だと良かったって言ってたけどさ？…3年間同じクラスだったから、また同じだったらすごいなって。」
「谷本が…？」
「俺が見た事ないくらいの笑顔で(笑)」
決めた。
高校、絶対受かってみせる。
谷本も、絶対合格しろよ？
合格発表が終わったら、谷本を必ず探し出して…
俺の気持ちを伝えよう。
3年間同じクラスで、谷本がいたから最高の中学生活だったよ。
きっと俺は、初めて会った時から、
谷本を好きになっていたんだと思う。
意地を張って 自分の気持ちに気付かないフリをしていたけど…
そんな俺を、受け入れてくれる？
谷本…ずっと君が好きだったよ。
だけど、俺の決意は無駄に終わった。
合格発表に向かう途中の出来事だった。
「危ないっ！！！」
「キャーッ！！！！」
「え……？」
ドンッ
「…っ？！」
凄まじいブレーキの音と共に、俺の身体は宙を舞った。
一瞬の出来事なのに、長く感じた。
ドサッ
地面に身体が強く叩きつけられ、ようやく自分の身に何が起こったかを理解した。
…いっ……てぇ…
薄れる視界に入ったのは、俺のものと思われる血溜まり。
やば…大量出血じゃん。
「…谷、本……」
ごめん、一緒の学校…行けないかも。
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このみ - 大人になった裕太 (2020年10月3日 19時) (
レス) id: 25b3f023e7 (このIDを非表示/違反報告)
nanacoy1139(プロフ) - 黄色好きさん» 黄色好きさん、素敵なコメントありがとうございます…(^ ^)続編も考えておりますので、また良ければ是非お越し下さいね。 (2019年1月24日 7時) (レス) id: da866a5801 (このIDを非表示/違反報告)
黄色好き - 伝えたい想いは、何時でも伝えられるわけじゃないって事。それなら、今こそだからすぐにでも伝えたいなって。想いはありますよ。またいい話しでした。青春に戻ってみたい。 (2019年1月24日 1時) (レス) id: f0b607ac31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：nanaco
| 作成日時：2019年1月22日 12時
