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二度目の体育祭。
アンカーを任された俺は、1位を取れなかった。
総合優勝も逃し、気分は最悪。
谷本は、今年はリレーに出ていたけど、俺と同じく1位を取れなくて悔しそう。
何も声を掛けられなかったけど、心の中で、よく頑張ったじゃんって…そう呟いた。
ホームルームで、担任が今日の日直に戸締りと日誌をお願いしている。
今年は違ったか…少し期待していた自分が恥ずかしいわ。
ぼーっと前を向いていると、振り返った谷本に 思わずドキッとする。
「…今年は、黄色じゃなかったね。」
その言葉に、もしかしたら 去年の自分の呟きを聞かれてたんじゃないかって 急に恥ずかしくなる。
「別に、何色でもいいっしょ。」
久しぶりに交わされた会話は、俺の素っ気ない返しで呆気なく終了。
「…そうだね。」
ごめん谷本…クラスカラー、黄色が良かったって思ってたよ。
話しかけてくれたのに、ごめん。
心の中で何度も謝るけど、谷本には届かない。
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このみ - 大人になった裕太 (2020年10月3日 19時) (レス) id: 25b3f023e7 (このIDを非表示/違反報告)
nanacoy1139(プロフ) - 黄色好きさん» 黄色好きさん、素敵なコメントありがとうございます…(^ ^)続編も考えておりますので、また良ければ是非お越し下さいね。 (2019年1月24日 7時) (レス) id: da866a5801 (このIDを非表示/違反報告)
黄色好き - 伝えたい想いは、何時でも伝えられるわけじゃないって事。それなら、今こそだからすぐにでも伝えたいなって。想いはありますよ。またいい話しでした。青春に戻ってみたい。 (2019年1月24日 1時) (レス) id: f0b607ac31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nanaco | 作成日時:2019年1月22日 12時