君を大好きだ

20 Tside ページ21

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俺が谷本と初めて話したのは…




いつだっただろう？




あんまり覚えてないけど、いつの間にかよく話すようになった。




谷本、玉森って苗字が "た" から始まるから、




いつも前後の席で。




初めは俺と同じく人見知りなのかなってくらいキョドッてて、顔を赤くしていた谷本だけど、




半年も経てば割と普通に話すようになった。




初めての体育祭では、俺は4×400、谷本は障害物リレーに出る事になった。




配られたクラスカラーのハチマキを見ると、黄色。





「やった、ラッキーカラーじゃん。」




なんて思わず呟いてしまったけど、…誰も聞いてないよな？









体育祭当日。





序盤に出ていた谷本は なかなかの機敏さで。




アンカーを任されただけあって、見事1位。




ホントにリレーに出れば良かったのにな。




お昼を食べた後、いよいよ俺の出番。




アンカーではないけど、なんとか走り切った。




やっぱり主役はアンカーの奴だな…




クラスの奴らもそいつしか見てなくて、なんか ちょっと虚しいような寂しいような(笑)









「悪いな〜、それじゃ、頼んだぞ！日誌と戸締り！！」




担任の先生が教室を出て行く。




体育祭で疲れてるってのに…








「ったく疲れてんのに〜！！マジないわ…。」




「あはは、ツいてなかったよね…(笑)」




教室には、俺と谷本の2人。




1人じゃなくて谷本がいることに、ちょっと喜んでたりして。




「まぁ仕方ないか！！ちゃっちゃと終わらせちゃおっか。」





なんてちょっとおどけて言って、谷本の前の席に後ろ向きに腰を下ろす。




え、そこ？みたいな顔で不思議そうに俺を見る谷本。

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