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「玉森〜!隣のクラスの女子が呼んでる。」
クラスの男子の呼びかけに 周りの生徒が囃し立てる。
「ホント、モテるよな〜玉森って」
「こないだは2年の先輩からでしょ?」
「玉森くんまた告白されるみたい」
「断るでしょ、また」
「玉森くんってなんかミステリアスだよね」
玉森くんは、モテる。
普段はクールに見える彼だけど 友達といる時は無邪気にクシャッと笑顔を見せるの。
…私だけじゃない。
皆、彼の魅力を知っている。
「あっ帰ってきた!どうだった?」
「ん〜?どうもなにもないけど。」
「告られたんじゃねぇの?」
「まぁ、そうだケド…断ったし。」
断ったんだ、玉森くん…。
自分は告白する勇気なんか 1ミリもないくせに、玉森くんが女の子からの告白を断ったと聞いてホッとしている私。
「谷本。」
「へっ?//」
気付いたら、玉森くんの顔が目の前に。
「さっきこっち見てたでしょ。」
「えっ…と// た、玉森くんってやっぱりモテるよね?…彼女とか、作らないの?」
咄嗟に出た言葉。
「…別に、欲しいと思わない。」
「そ…か。」
私は何を聞いてるんだろ…?
彼女作らないの、なんて失礼だったよね。
玉森くんに彼女が出来て欲しいなんて思ってもないのに。
「谷本は?」
会話が終わったと思っていた私は ばっと顔を上げる。
「好きな奴とか…いないの?」
…いるよ、目の前に。
そんな事言えずにブンブンと首を横に振ると、
「ふぅん。」
興味なさげに その場を去っていった。
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このみ - 大人になった裕太 (2020年10月3日 19時) (レス) id: 25b3f023e7 (このIDを非表示/違反報告)
nanacoy1139(プロフ) - 黄色好きさん» 黄色好きさん、素敵なコメントありがとうございます…(^ ^)続編も考えておりますので、また良ければ是非お越し下さいね。 (2019年1月24日 7時) (レス) id: da866a5801 (このIDを非表示/違反報告)
黄色好き - 伝えたい想いは、何時でも伝えられるわけじゃないって事。それなら、今こそだからすぐにでも伝えたいなって。想いはありますよ。またいい話しでした。青春に戻ってみたい。 (2019年1月24日 1時) (レス) id: f0b607ac31 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:nanaco | 作成日時:2019年1月22日 12時