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入学式から1ヶ月ほど経ったある日。






ホームルームが終わり、皆が帰っていく中、





自分の席で日誌を書いていた。






「菜々子ちゃん、バイバイ!」




「バイバ〜イ!」




「バイバイ。」








…つまんない。




玉森くんがいないとつまんないよ。




こんな事、言えないけどさ。




日誌を書き終え、ふぅ…と溜息をつく。




「玉森くんの机、誰も座らないから可哀想。」




せっかく新入生の為に、ピッカピカの新品の机と椅子なのに。




ストンッと玉森くんの席に座ってみた。




ヒンヤリと冷たい感触がお尻に伝わる。





「…早く会いたいよ。」




机に突っ伏した私は いつのまにか眠ってしまっていた。









そこ俺の席なんだけど〜







谷本は前の席でしょ?






俺が1番に座りたかったのに〜!





もぉ〜!!









ん…玉森くん?




玉森くんの声がする。




そんなわけないか…ここ教室だもん。







"谷本…ごめんな、一緒に学校行けなくて。"






「…ホントだよ…楽しみにしてたのに。」





まだ夢の中にいるんだと思った。




じゃなきゃ、玉森くんの声なんか 聞こえるわけないし。






"いつも会いに来てくれてありがとね。"





「いいの…私が会いたくて会いに行ってるんだから…。」





"は?…あの…え?!…た、谷本?"




「ん、何?…玉森くん〜」




"…制服、ブッカブカじゃん。サイズ合ってんの?"




「…皆そうだもんっ!!」





あまりにも夢の中の玉森くんが失礼だから、つい大声を出してしまった。





「夢…かぁ…。」





玉森くんと夢でも話せて良かった。








…帰ろ。



いま何時かな?



寝起きでダルい頭を起こして 前を向いた私は、




「わっ!!!……えっ…えっ?!!」




多分、人生で1番信じられない光景を目の当たりにしたと思う。




「やっぱり、聞こえてたんだ(笑)」





病院にいるはずの玉森くんが、目の前にいたから。

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設定タグ:玉森裕太 , 千賀健永 , Kis-My-Ft2   
作品ジャンル:恋愛
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このみ - 大人になった裕太 (2020年10月3日 19時) (レス) id: 25b3f023e7 (このIDを非表示/違反報告)
nanacoy1139(プロフ) - 黄色好きさん» 黄色好きさん、素敵なコメントありがとうございます…(^ ^)続編も考えておりますので、また良ければ是非お越し下さいね。 (2019年1月24日 7時) (レス) id: da866a5801 (このIDを非表示/違反報告)
黄色好き - 伝えたい想いは、何時でも伝えられるわけじゃないって事。それなら、今こそだからすぐにでも伝えたいなって。想いはありますよ。またいい話しでした。青春に戻ってみたい。 (2019年1月24日 1時) (レス) id: f0b607ac31 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:nanaco | 作成日時:2019年1月22日 12時

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