【9】彼女 ページ13
「A、おはよーっ!」
元気いっぱいな二人に呼び止められ、振り向くと海図くんたちが手を振りながら走ってきた。
凪沢「…丁度良かった」
走ってきたのに息一つ乱さない凪沢くん。………肺活量が恐ろしいくらい。
唐沢「おはよう。…どうしたの?」
海図「いや、ちょっと聞きたいことがあってさー」
へへへ、と頭を掻く海図くん。
凪沢「場所を変えようよ」
#♪#♪#♪#♪#♪#♪#♪#♪#♪#♪
凪沢「………六時半までは誰も来ないから」
一体何を聞き出すつもりなのかは知らないけど、凪沢くんは妙に用心深いし海図くんはそわそわしていてこっちまで居心地悪い。
唐沢「ここ寒いし、早く教室あがりたいんだけど」
私はカバンを抱えたまま、昨日と同じサッカー部の部室のイスに腰かけた。
海図「えーっと、うーん………」
二人で顔を見合わせながら話すことをためらっている。
………何を聞きたいんだろう。転校してきた天河原のことだろうか。
別に、“普通に”してたけどなぁ
それとも恋愛がらみ?…だとしてもありえないか。まだ来たばっかだし
私はイスのヒモのほつれたところをつまみ、引っ張ったりしていじっていた。するとようやく凪沢くんが口を開いた。
凪沢「………Aって彼氏いる?」
唐沢「……………え?」
私は思わず吹いてしまいそうになった。………やっぱり一年生は一年生だ。そんなことを聞くのに緊張してしまうなんて。
唐沢「居ないよ?男の子と付き合ったこともないし」
笑いながら答えると、二人は信じられないというように目を見開いた。
今日の海の男!
浪川「おい、そこのお前!…俺の彼女になれ!!」
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涙音(プロフ) - *文月*〜huduki〜さん» 返信遅くなってごめんなさい。こんな風に誉めていただいたのははじめてです。書いていて良かったです........!実は近々この続編を上げることになりました。もしよろしかったら読んでみてください。本作よりさらに良いものになるよう精一杯執筆いたします。 (2016年12月11日 23時) (レス) id: 541fead6be (このIDを非表示/違反報告)
*文月*〜huduki〜(プロフ) - 私は5年くらいこのサイトで色々な小説を読んできましたが、その中でこの作品がダントツで面白いです。もっと熱く語りたいのですが、文字数の上限をこえそうなのでこれくらいにしておきます。気持ちが伝わると嬉しいです。これからも素敵な作品を作っていってください。 (2016年11月14日 10時) (レス) id: bb022945e6 (このIDを非表示/違反報告)
涙音(プロフ) - 律華@Twitterはじめました。さん» コメントいただいて久しぶりに戻って参りました…とりあえず少しだけ更新しましたが、夏休みに完結できたらと思います!すっかり放置してました… (2015年7月4日 21時) (レス) id: 71e3a373e6 (このIDを非表示/違反報告)
律華@Twitterはじめました。(プロフ) - 更新頑張ってください!続き見たいです! (2015年7月4日 5時) (レス) id: 7cb333b288 (このIDを非表示/違反報告)
海王星(プロフ) - 久しぶりの更新だね笑 相変わらずの素晴らしい文才!期待に胸が弾むぜ( ´∀`)← (2014年8月9日 17時) (レス) id: c49ea11c01 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:涙音 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/enkorimatsue/
作成日時:2014年1月14日 1時