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ボウヤに手を引かれ素早くトイレに連れて行かれた。男子トイレに入った後すぐにボウヤはトイレ内に誰もいないか確認。
沖「コナン君、トイレで何するつもりですか?」
江「…惚けないでよ。キッチンに置いてあった録音機、どういうつもり?」
沖「録音……何の事ですか?」
「嘘吐かないで」と言うボウヤにキッと睨まれる。
江「キッチンにあったと知っておきながら、どうして彼女に渡さなかったの?
…あぁ、"大切なものに簡単に触れられない"んだっけ」
ぱっと目を開く。
いつから聞いていた、なんてボウヤに問わずとも分かる。最初からずっと、だ。恐らくだがあの盗聴器以外にもどこか別に彼女に盗聴器を仕掛けていたんだろう。
チョロすぎる彼女になら油断も隙もあり過ぎる。
そんな彼女に対してこのボウヤが仕掛けるなんて容易い事だ。
沖「コナン君の事、聞かれたんですが。序でに僕の事も怪しんできている様で」
江「質問してるの僕なんだけど…
それなら盗聴器でずっと聞いてたよ。何か方法を探して、彼女を騙すしか___」
沖「無理だな」
___彼女は、何かに勘付き始めている
あの顔、今までの言動。何かに気付いてこちらから話してくれるのを待っている。勿論、だからと言って同情し彼女に話そうとは思わないが…
故にそれについての意見ををこのボウヤにも聞いておこうと思ってな。
「うん」と一言言ったボウヤ。彼にも思い当たる節があるのだろう。
このまま妙な気分のまま、もし彼女が事件に巻き込まれて変に口走って正体がバレでもしたら。
俺もボウヤも、周囲の人間も、間違いなく奴等に消される。
江「最近、おかしかったんだ。
…前の狙撃手の事件あったでしょ?
あの時、Aさん何か言い掛けてて。僕が咄嗟に遮ったんだけど、
もう無理みたい。
組織の事、バレるかもしれない」
不器用に笑うこの小さな少年が、一体どれだけ多くの事を抱えているのか。
沖「その時はその時だろう」
江「そうだけど…Aさんを巻き込むのは…!」
沖「大丈夫だ、何かあれば今まで通り…守ってやればいい話。だろ?」
俺の問いかけに、ボウヤはふっと笑ってゆっくりと頷いた。
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零(プロフ) - いつも楽しみにしています!これからも頑張ってください!!!すきです!(名前一緒ですね) (2020年3月3日 17時) (レス) id: 0555cdda7c (このIDを非表示/違反報告)
Ray@二次元LOVE(プロフ) - 赤井さんによるコナンくんのトイレ近い認識にはめっちゃ笑いました(笑) (2020年2月2日 20時) (レス) id: 15ab691acf (このIDを非表示/違反報告)
陽毬 - 零さん» 今書かれてる映画のところ見ました!(テレビで、ですけど)原作の流れに沿ってて、夢主ちゃんが自然に登場してるのが面白いし楽しいです!毎回高評価ポチしてます 数には入んないんですけど、、無理のないペースで更新してください 楽しみにしてます! (2020年1月27日 21時) (レス) id: 8fcda6294e (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - 陽毬さん» 一気読みですか!?ありがとうございます…改行のところまで細かく見てくださってるとは…更新頑張ります!!真実はいつも1つ!(多分) (2020年1月19日 9時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
零(プロフ) - SAKURAさん» ありがとうございます!出来るだけ早めに更新出来たら良いです、頑張ります! (2020年1月19日 9時) (レス) id: c17c74b3a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:零 | 作成日時:2020年1月7日 11時