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寄り道 ページ18
車內では洋楽が流れてて、
先生は時折その曲を口ずさんでる。
そんな姿、学校では見ることができないから何だか不思議な気分だ。
ハンドルを握る先生の横顔を盗み見る。
横から見る顎のラインはシャープでとても綺麗
長いまつ毛に少しぷっくらした唇は女の私からみても羨ましいほどで、思わず見惚れてしまう。
そんなことを思っていると、
「なぁ、山田。
ちょっとだけ寄り道してもいい？」
「…はい。」
先生が突然そう言った。
いつまでも一緒にいたいと思う私は、少しでも長く先生と居られるならってそう答えた。
先生は車を走らせる。
この街に越して来てまだ1年も経たない私は
この車から見る景色がどれも新鮮に見えた。
すると、一本の大通りに出た。
「…わぁっ、凄く綺麗…。」
「だろ？これを見せたかったの。」
目の前に広がるのは道路の両サイドにずらりと並ぶイチョウの木のイルミネーション。
黄色と白のライトがとても幻想的だ。
「こんなに綺麗な場所があったんですね…」
「うん、この街に来たからには絶対これを
見て欲しくてさ、この季節が来たら山田に
教えてあげようってずっと思ってた。」
嘘でしょ…
先生がそんなこと思ってくれてたなんて…
「嬉しい…すっごく嬉しいです。」
「ハハッ、よかった喜んでもらえて。」
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作者名：cherrys | 作成日時：2021年1月10日 23時
