小さな幸せ 5

166 〜Kiside〜 ページ4

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やべー、



そういや俺、卵入りのお粥なんて
作った事なかったわ




……とりあえず、白飯？




ご飯ジャーを開けて、愕然とする





「みっくん、明日パンでいい？」



「なんでもいいよ」





昨日の会話を思い出す




……どうすんだ、これ




作るって言った手前、俺のプライドが
許さねぇ




北「もしもし？朝からごめん。
悪いんだけどさ、
お粥ってどうやって作んの？」




困った時の、横尾さんでしょ




冷凍ご飯ないの？って聞かれ
冷凍庫をあさってたら、冷えピタが
目に入る




いつのだ？これ



凍ってる、冷えピタって……



ま、ないよりいっか




Aのおでこに貼ったら、
すげー声が出た



思わず笑うと




〃ミツ、なんで笑ってんの？〃



北「いや、ごめん、こっちの話。
冷凍ご飯あった」



〃じゃあ、それを……〃



北「うん、……うん」




横尾さんに言われた通り作る




〃ミツが作ってあげるとか
なかなかないよね、料理とか
しないもんね〃



北「やるときゃやるんだよ、笑」



〃Aちゃん、早くよくなると
いいね、じゃ、後で〃



北「おぅ、ありがとねん」





おし、完璧



やれば出来んじゃん、



って、横尾さんのおかげだけど





北「できたぞ〜」



私「……」





あれ？寝た？



布団から少し出てる顔を
のぞきこむと



ばっちり目が合う




北「起きてんじゃねーかよ(笑)」



私「……今寝れそうだったのにー」



北「薬飲んでから、寝てもらえます？」



私「飲まなくても大丈夫だよ」



北「だめです〜、はい、起きて」




布団をめくると、
渋々起きてくる




私「すごーい、みっくんほんとに
お粥作れるんだ」



北「すげーだろ」




横尾さんに聞いたけどな。




熱い熱いって、一生懸命
冷ましてるのを見て




北「かしてみ？」




レンゲを取り上げると、
口開けて待ってる



なんつーか、親鳥になった気分




私「早くー」




ほら、ひな鳥みたいに騒ぎ出した(笑)




北「はい」



私「んーー！あっつっ！」



北「んまい？」




熱くて悶絶しながらも、
おいしいって、また口開けて待ってる

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