小さな幸せ 5

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こんな姿、薮くんにみられたとか
ありえない




私「もっと違うのが良かった」



北「これが1番可愛い」



私「はー？」




絶対おかしい




私「みっくんやだ」



北「ふははっ、そんな事言うと、やらねーぞ」




ん？




私「なにを？」



北「ふふっ」




え、なんか企んでる




北「俺の鞄開けてみ？」



私「かばん？」




言われるがまま、みっくんの
鞄を開けると、可愛らしい小さな紙袋




私「なぁに？これ」



北「なんでしょう」



私「開けていいの？」



北「いいよ」




え



これって……



小さな紙袋には、小さな箱




北「この前、薮と買い物行った時見て、
A好きそうかなぁと思って」




やだ



泣いちゃいそう……



形だけでわかる、だってこの箱の形……




私「開けれない……」



北「いや、開けろよ、笑」



私「だめ、泣いちゃう」



北「あんでだよ、
せっかく選んだんだから開けて」





……ドキドキ



意を決して、そーっと箱をあけたら



やっぱり、涙がポロポロ溢れてくる





そこには、



可愛いらしいピンキーリング





北「……ど？」



私「……可愛い、もったいなくて
着けれない」



北「かして？」




私の手から、箱をとって




北「お手」



私「……犬じゃない」




笑いながら私の手をとって、
着けてくれた




北「似合うじゃん、
ちょっと大きかったな、
なくすなよ？」



私「……うん、可愛い。」




でもさ、




私「誕生日は、みっくんなのに」



北「いいじゃん、別に。
普段さ、いっぱい我慢させてんじゃん？」




私のほっぺを触って、親指で
涙のあとを拭いながら、そんな事




私「我慢なんてしてないよ？」



北「そ？」




だって、みっくんのそばに
いれるのが、私にとってはどんな事より
幸せな事だもん




私「お誕生日おめでとう。
生まれてきてくれて、ありがとう」




ぎゅっとみっくんの首に抱きついたら



優しいキスが返ってくる





サプライズしたつもりが、



こんな嬉しい逆サプライズ





みっくんの誕生日は、
私にとっても、忘れられない
幸せ日になった





……はずだった





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