小さな幸せ 3

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海沿いにある、駐車場に
車をとめて、外に出る




私「海だー！気持ちいー！」



北「昼間は結構人居るんだけど、
この時間だと、いないな、
少しだけ歩くか」



私「うん」




手を差し出してくれるから
その手を掴んで歩きだす



外で堂々と手を繋げるのが
デートしてるみたいで嬉しい




歩きながら、



昔ここで花火したとか、


いたずらして怒られたとか、



色んな事を話してくれる




私「昔のみっくんにも、会いたかったな」



北「今度、Aんとこも、案内してよ」



私「うちは、ただの田舎だよ、
田んぼばっかり」



北「いいじゃん、どんなとこで
育ったのか、知りたい」




立ち止まるから、



みっくんを見ると、繋いでない方の手で



頬をなでられた




北「Aの全部を教えてよ」




出会ってなかった時の時間までをも



包み込んでくれるような言葉に



胸がいっぱいで、



返事するのも忘れて、ただ見つめ返すと




北「ふふっ、おいで」




って、腕を広げるから



迷わずみっくんの胸に抱きつくと




北「教えてくんねーの？(笑)」




耳元で聞いてくる




私「初恋のしんちゃんにも
会わせてあげる」



北「誰だよ、しんちゃん(笑)」



私「酒屋のおじちゃん、今はもう
おじいちゃん、
きたもんたに似てる……」




え、



って事は




私「もしかして、……だから
みっくん好きになったのかな……」



北「ぶはっ、真剣に悩むな」



私「ふふっ、ウケる〜」



北「ウケねーよ(笑)」







帰りの車の中、




北「A、タピる？」



私「タピるってなに？」



北「女子じゃねーなー、
タピるって言ったらタピオカ飲む
って事だろー」



私「なにその女子高生みたいなやつ」



北「飲みたくない？」



私「飲みたい！」



北「じゃ、タピろ」



私「タピる！」




売ってるお店に寄って、
テイクアウトして車に戻る




北「サンキュー」



私「はい、ミルクティーね」



北「Aの何？」



私「ほうじ茶ラテ」



北「またそれ？飲まして？」



私「いいよ」




運転しながら、口を寄せてくるから
飲ませてあげる



存分にドライブを
楽しんでる感じがたまらない

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