小さな幸せ 3

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さ「金髪、似合ってます〜、ドラマ
楽しみにしてますね」



北「うん、ありがと」



さ「撮影大変そうですね、暑い中」



北「そうなんだよね〜、バテないように
しないと」




楽しそうに話してるふたりの
会話を、後部座席でミカと静かに聞いてる




さ「あ、玉ちゃんもドラマやるんですよね、
Aさんは、そっちの方が
楽しみだったりして〜」




急に話をふってきたと思ったら、



何を言わせたいんだ、この子は




私「……」



ミ「そりゃ、楽しみだよね、
どっちも！私だって楽しみだし」



北「ありがとうございまーす(笑)」




ミカのおかげで、さらちゃんの
さりげない攻撃も、無駄になるばかり




さ「夏バテには、スタミナつけないと
いけませんね！ 私、スタミナ料理
得意なんですよ、今度作ってあげますね」




は？




北「いいね〜、料理できるんだ」



私「……」




すいませんね、出来なくて！




心の中で悪態をつきはじめたとこで




北「この辺でいいんだっけ？」




どうやら、さらちゃんちに到着




さ「あ、はい、そこのアパートです
ありがとうございました。
じゃ、また」



北「はーい、どうもー」




ま、また？



または、ないよね？



よくある挨拶だよね？




そんな小さな事でさえ、
気になっちゃって、モヤモヤするばかり





北「ミカちゃんちは、どの辺？」



ミ「あ、すみません、〇〇あたりで
大丈夫です」



北「おっけー」




みっくんは、さらちゃんに
言い寄られてるって、はたして
気づいてるんだろうか……




ミ「そういえば、みっくん、さらちゃんに
Aとつきあってるって言いました？
ヤスの紹介だって」



北「言った言った。
聞かれたからね、問題ないっしょ」




付き合ってる事言ってくれたのは
嬉しいけど、




ミ「さらちゃん、ぐぃぐぃきてましたね」



北「え、そう？」




気づいてないの？



言い寄られ慣れてるとか？




ミ「気をつけてくださいね、
結構危ないタイプだと思いますよ？」



北「そうなの？
だってアトミーの彼女でしょ？」



ミ「そうですけど、そういう女の子も
いるんですよ」



北「えーまじかー(笑)」

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