Stand by me 5

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結局、謝るタイミングも
行くタイミングも逃した
わたしは、ひとりうちに帰る




後悔なんてもんじゃない



何気なく気つかって、断った事も



かなさんより先に太輔のとこに
行かなかった自分にも悔やんでる



最後まで、おいでって言ってくれた
玉ちゃんにも



太輔がかなさんに「くれば？」なんて言った
一言が、引っかかって素直になれず



帰ってきちゃった……




思い出したくなかったけど



かなさんとご飯ってきくと
泊めた事を思い出す



だったら、最初から行くって言えばよかった
バカな自分に呆れる



一緒に住んでたって、仕事の
タイミングで顔合わせない事が
多いのに……




こんな時くらい、一緒に行けば良かった




帰ってきたら、絶対謝るから



お願い、早く帰ってきて？






……あれ？朝だ……




気づくとベットで寝てる私



たしか、ソファーで太輔を待ってたはず



運んでくれた？



隣りを見ても……いない



でも、たぶんここで太輔が寝てた。
そんな温もりが残ったまま



……仕事行っちゃったんだ



愕然とする



謝れなかった……



喧嘩したままなんて嫌だよ




ぼーっとしたまま、洗面所に顔を
洗いに行く



頭の中は太輔でいっぱい



今日、わたしどこ行くんだったかな……



更にぼーっとしたまま、リビングに行くと




……幻か？




私「なんでいるの？」



優雅にソファーでコーヒーを飲んでる
太輔がいる



藤「自分ちだわ！(笑)」



あれ？怒ってない？



太輔に近づいて、首に
ギューって抱きつく



藤「なに？(笑)」



……



……



藤「なんだよ(笑)」



くっついたまま離れないわたしを
笑ってる



藤「怒ってると思ったの？」



うんうんって頷く



ホッとしたら涙がじわって出てくる



立ったまま太輔の首に顔を埋めてる
わたしの頭を撫で撫でしてくれる



藤「座れば？(笑)」



そのまま太輔の膝の上に
跨って座って胸に顔を押しつける



藤「そこ？(笑)」



私「起こしてくれなかった、……待ってたのに」



藤「起こしたわ！」



私「え？」



藤「ここで爆睡してましたけど？」



あれ？



私「……先にベットからいなくなってるし」



藤「朝も、起こしたっつーの！」



あれ？

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