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take9 *橙 ページ9

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「はい、どうぞ。救急箱です」


たくまくんが救急箱を探していると
ドンッと机に置かれた

置いた人物を確認すると、先程自己紹介をした新人スタッフさんだった


「え?」

彼女に一気に視線が集まった

「え?、」


7人の視線に捉えられた彼女は
俺らの反応に戸惑っているようだ


「通りかかった時、話聞こえたんで、、、あ、それより、ケガ、大丈夫ですか?」


周りに気効くタイプなんやな、、、


そう考えていると、手際よく手当の用意を始め、俺の手を掴む

え?


「あ、え、あ、すんません、ありがとうございます」

動揺を隠せずにリアクションをしてしまう自分が恥ずかしくなる


「え!こーじぃ!いいな、それ、胸きゅんだな、」


大声でいうたくまくんをバシッと叩く

「やめてや!もう!恥ずかしい、神代さんも、ありがとう」


あははっとまた笑う彼女は、完璧に怪我を手当してくれた

少しヒリヒリして痛かった傷口も、薬を塗布してくれたことで和らいだ


「これ塗ると痛み引くんですよ、ね?」


普段は使わないような塗り薬
どうやら痛み止め成分が入っているようだ


「そうなんや!知らんかったわ、ほんまありがとうね」


「いえいえ〜!救急箱出しておかなくてすみませんでした」


ペコッと、お辞儀をしてまた仕事へ戻る


い、いい人。


「普通にいい人だね」


入れ違いで撮影していた、ふっかさんと照くんが戻ってきた。

手当時の光景が見えていたようでふっかさんが言う


「それ〜!なんかいい匂いしたし」

「ははっ、佐久間おまえ変態っぽいぞ!!でも、分かるわ」

「え!照が!珍しい!!」


普段あまり人のことに関心がない照くんさえも魅了する神代さん



確か下の名前Aやったよなあ

名前まで可愛いやん、、、



「次、翔太とだてだって〜」

「おっけ〜」

「了解」



いつかAちゃんって呼べるとええな〜

その前に人見知りをどうにかせんと!

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作者名:なまじ | 作成日時:2020年6月1日 17時

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