take4 *黒 ページ4
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「なあ、あの人初めましてちゃう?」
撮影のスタンバイ中にじゃれていていると、突然康二がそう言うと、皆の視線が彼に集まった
そして、その流れで康二の視線の先へ
シンプルな服装で、仕事をこなしている一人の女性
「確かに、俺初めて見るかも」
佐久間くんがそう言うと、俺も、そういえば俺もと
言葉が続く
「新人さんすかね」
俺がいうと何人かがウンウンと頷く
「こういうのってぇ、挨拶するタイプすか、それとも待つタイプすか」
「俺は待つタイプだわ」
「俺も」
ラウの問いかけにふっかさんとしょっぴーが言う
挨拶ね、普段なら初めての時は自主的にするけど
見るからに彼女は今ものを運んだり、作業したりと忙しそう
「俺は空気読んで、かな」
「照くん、正しくそれって感じで笑っちゃうんすけど」
「お?なんだ?喧嘩売ってるのか??」
売ってないっすよ!!キャキャキャとはしゃぐラウと
最年少を可愛がる照くんはどっからどう見ても親子だ。
「俺は挨拶しに行くタイプかも。結構、挨拶するしないで印象変わってくるし、それに俺らと今後関わり増えるかもしれないしね」
真面目な阿部ちゃんはそう言うと立ち上がろうとする素振りを見せたが
「いや、待って。彼女忙しそうだから、落ち着いたらにしようか」
ロイヤルな舘さんが彼女を気遣って、一旦停止を求めた
確かに、あれはどう見ても仕事中だわ。危ない迷惑かけるところだった。と言う阿部ちゃんに対し、真面目すぎて少し笑ってしまった
「ふはっ、俺阿部ちゃんのそういう所好きっす」
「せやねん、阿部ちゃん、そういうとこやねん」
彼女の話から会話が弾み談笑が続いた。
「てか、スタイルいいっすね。」
動き回る彼女を観察していると、遠くからで顔は分からないが、スタイルがいい事だけはハッキリと分かる。
「わかるーンゴ!わんちゃん俺より足長いわ!ワハハ!」
「佐久間、髪色おなじじゃね?」
「ハハッ!確かに!!長さはなべくらいだけどなっ!」
うん、スタイルがいいだけじゃない。
佐久間くんと同じ髪色で、彼女がどこにいるかすぐに分かる
ショートカットっていうのも結構いいかも。
「皆あの子の話題好きすぎだろ笑笑」
「新人ってポジションがまたええなー!」
9人の注目を集める彼女は、全くこちらには気付かずに作業を続けている。
撮影までの合間に挨拶するのが楽しみだなんて笑っちゃうわ。
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作者名:なまじ | 作成日時:2020年6月1日 17時