出会い 工藤新一篇 ページ42
「大切な人をいっぺんに失って、ちょっとやそっと泣いたからって悲しみが癒えるか?」
『…』
「オメーのことだから、一度泣いて以来、親のことで泣いてねーんだろ」
『それは…』
確かにそうだ。彼女はあれ以来、感動などの涙は流しても、親の死を嘆いたことは一度もない。
「…なあ、俺はそんなに頼りないか?」
『え…』
「オメーから見て…俺は、オメーを受け止めることができないほどに、頼りなく見えるか?」
そういう彼の顔は、少し――悲しく、寂しそうだった。
『…ううん。頼りなくなんか、ないよ』
「…」
『私は…ずっと、1人だった。優作さんと有希ちゃんに会ってからは、ずっと両親の影を2人に求めてたし、人に親のことを話すときは、嘘を吐く罪悪感に吐きそうになった…。で、も…それでも、私はっ…』
わずか12歳で、1人で生きることを空に誓った彼女は
泣くことを、忘れていた。
そして今。1人の少年によって、その心は…完全に、溶かされた。
瞳から大粒の涙を零しているAは、声を上げて泣いた。ただひたすらに、泣いた。
新一は、そんな彼女の頭をポンポン、と優しく叩いた。
――縮んだこの姿では、彼女の首まで手が届かない。愛しい彼女を、泣いている彼女を、抱きしめてやれない。
そんな歯がゆさを胸に抱きながら。
―――
…これ、プロローグだけで終わりそうな気がするのは私だけでしょうか?←
最悪の場合、本編はパート2にて連載します((殴
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美紀 - コナン大好きです漫画とアニメと映画見るくらい大好きです更新大変だと思いますが頑張ってください応援してます (2018年11月10日 10時) (レス) id: 9b074a0665 (このIDを非表示/違反報告)
☆藤井伶菜☆(プロフ) - 高校卒業資格のところですが高橋沙羅じゃなくて高梨沙羅ですよー (2017年2月27日 6時) (レス) id: 685133b627 (このIDを非表示/違反報告)
とみ - 一瞬で気づくのすごい (2016年4月22日 11時) (レス) id: 86e9b475ac (このIDを非表示/違反報告)
PIRANIA同盟 - わぁーーーー!! マジで神小説ですっ!!!! 何度も1から読み返してます…(照/// 応援してます。 どんどん新作出してください!! (2015年10月31日 13時) (レス) id: 6a6985e085 (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃん(プロフ) - ひとつだけ言わせてください!新一はお母さんのことを「お袋」じゃなくて「母さん」って言ってますよぉ。 (2015年5月7日 20時) (レス) id: e6681ad596 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kaka | 作成日時:2013年5月10日 15時