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出会い 工藤新一篇 ページ41

『私、嘘吐いてたんだよ』
「それは、俺らを守るためだろ?もし組織に気づかれたら、自分が死ぬだけで済むように、俺らを危険にさらさないように、1人で抱え込んだ。違うか?」
『…そうだけど。この数年で、組織は私を完全にノーマークだとわかった。でも、もしもを考えて損はないと思ったんだ。…ごめんね、新一、博士。私が話してしまったせいで、2人も危険な目に合うかもしれない』
「…あのなぁ」

新一は、その小さくなった体を動かしてソファから降りた。ソファに座ったままのAの目の前で立ちはだかった彼は、腕を組んで言った。

「俺が奴らをつけて、こんな体にさせられたって時点で、危険なのにはかわりねーんだよ。そもそも奴らは、俺を殺そうと思って薬を飲ませた。俺が生きてると知れりゃ、危険は自ずと向いてくるだろ」
『…私も一緒に、トロピカルランドへ行けばよかったね。そうすれば、組織の人間を見つけた時点で、連れ帰れたもの』
「だから、オメーのせいじゃねーんだって。俺はオメーが、自分で全部抱えて俺らを守ろうとしてくれたことに感謝してる。それはここにいる博士や、親父らだってぜってーそう言うぜ?」

Aが博士のほうを見ると、博士はそうじゃそうじゃ、と頷いた。

「感謝してると同時に――少し、怒ってもいる」
『…やっぱり怒ってるんだ』
「ちげぇよ。オメーが…全部1人で片付けようとしてたことに、怒ってんだ」

ぶすっ、といかにも怒ってますな顔でそう言ったミニ新一に、Aはきょとん、とした。

『え…それは普通でしょ。だってこれは私の問題で…新一達を巻き込む必要はどこにも…』
「巻き込めよ」
『…危険なんだよ?』
「だからこそ、だろ。俺はまだ、Aと少しの間しか過ごしてねえ。けどオメーの推理能力は確かだし、話も合うし、料理もサッカーもうまい。なにより…オメーといて、楽しかったんだよ」
『私だって、新一といて楽しくなかった時間なんてないよ。すごく信頼してるし』
「…信じてるなら、なぜ泣かない?」
『…っ、それ、は…父さんと母さんが死んだ時、散々泣いたから…』
「人間はそんなに強くねぇよ」

Aは、頭を殴られたようだった。
―――
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美紀 - コナン大好きです漫画とアニメと映画見るくらい大好きです更新大変だと思いますが頑張ってください応援してます (2018年11月10日 10時) (レス) id: 9b074a0665 (このIDを非表示/違反報告)
☆藤井伶菜☆(プロフ) - 高校卒業資格のところですが高橋沙羅じゃなくて高梨沙羅ですよー (2017年2月27日 6時) (レス) id: 685133b627 (このIDを非表示/違反報告)
とみ - 一瞬で気づくのすごい (2016年4月22日 11時) (レス) id: 86e9b475ac (このIDを非表示/違反報告)
PIRANIA同盟 - わぁーーーー!! マジで神小説ですっ!!!! 何度も1から読み返してます…(照/// 応援してます。 どんどん新作出してください!! (2015年10月31日 13時) (レス) id: 6a6985e085 (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃん(プロフ) - ひとつだけ言わせてください!新一はお母さんのことを「お袋」じゃなくて「母さん」って言ってますよぉ。 (2015年5月7日 20時) (レス) id: e6681ad596 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:kaka | 作成日時:2013年5月10日 15時

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