出会い 工藤新一篇 ページ26
『かんせーい！』
どん、と新一の前にお皿を置き、自分の分もテーブルに置いて新一の前に座る。
「…オムライス？」
『そう！有希ちゃんに新一の話、聞いてたときにさ。〔新ちゃんったら案外子供っぽいところもあるのよー！〕って言ってたんだよね』
「…お袋のヤロー、次帰ってきたらただじゃおかねー」
まあとにかくお食べ、と促され、〔いただきます〕とスプーンを手にオムライスを掬った新一。とろとろの卵が、スプーンを入れた途端に湯気をたてながら溶けていく。
ぱく、と食べた彼を、Aはじっとその反応を伺っていた。
「…うま」
『やった！私も食べよー…いっただきまーす』
ん〜鶏肉はもうちょい小さくてもよかったか、と料理の出来を吟味する。30分ほどで平らげてしまった2人は、リビングでどちらからともなく探偵としての話を始めた。
食器を洗い終えたAが、先ほど新一に入れたものとは別の豆でコーヒーを注いだ。彼女自身の分も淹れ、椅子に座る。
『そうだ。…あの工藤優作の息子なんだし、小説は好きなんだよね？』
「あぁ、朝から読み出して、気がついたら次の日の朝だった、とかよくあるぜ」
『あ、私も！それよくあるよ。特にシャーロック・ホームズを読んでるときなんかは…』
「オメー、ホームズ読むのか！？」
乗り出すようにしてAに問う新一。その瞳は輝いている。
『当たり前でしょ、彼の知性と溢れ出る魅力は、何度読み耽っても取得し得ないんだから！』
「だよな！？やっべえ今まで話合う奴いなかったんだよ！」
『サッカーの件といい、新一の周りは理解不能な連中が多いのか！？ホームズを読まずして何を読む！』
「なあ、オメーあの時のモリアーティ教授の行動はどう読んだ？」
『あぁ、あれはさ、モリアーティが…』
「そんな考え方もあんのか！」
『新一は？ワトソンがここで…』
「おぉあれはすごかったな！」
わあわあと騒ぎながら、シャーロック・ホームズについて語りまくる2人。お互いの見識や登場人物への印象などを徹底的に言い合った。
とどのつまり、2人は恐ろしく息が合ったのだ。
何度かコーヒーを淹れ直したりしつつ、2人は語り尽くした。気がつけば時計は5時を指していた。
―――
主ちゃん＆新一、語りすぎですね←6時間以上語ってますよ…
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 964人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美紀 - コナン大好きです漫画とアニメと映画見るくらい大好きです更新大変だと思いますが頑張ってください応援してます (2018年11月10日 10時) (
レス) id: 9b074a0665 (このIDを非表示/違反報告)
☆藤井伶菜☆(プロフ) - 高校卒業資格のところですが高橋沙羅じゃなくて高梨沙羅ですよー (2017年2月27日 6時) (レス) id: 685133b627 (このIDを非表示/違反報告)
とみ - 一瞬で気づくのすごい (2016年4月22日 11時) (レス) id: 86e9b475ac (このIDを非表示/違反報告)
PIRANIA同盟 - わぁーーーー！！ マジで神小説ですっ！！！！ 何度も１から読み返してます…(照/// 応援してます。 どんどん新作出してください！！ (2015年10月31日 13時) (レス) id: 6a6985e085 (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃん(プロフ) - ひとつだけ言わせてください！新一はお母さんのことを「お袋」じゃなくて「母さん」って言ってますよぉ。 (2015年5月7日 20時) (レス) id: e6681ad596 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：kaka | 作成日時：2013年5月10日 15時
