出会い 工藤新一篇 ページ15
『くど、う…しん、いち…？ちょ、っと待って、その名前は…』
なにか言いかけた瞬間、Aの携帯が音を立てた。慌てて上着のポケットからスマホを取り出す。
『うわっ、ちょ、なんだこんな時間にっ』
もう日は昇り始めているものの、時刻は3時すぎ。Aは表示を確認せずに応答ボタンをタッチして、スマホを耳に押し当てた。
[[Aちゃん！？ちょっともう何してたの連絡しなさいって言ったでしょー！！！？？]]
『ぴぎゃあああごめんなさい有希ちゃん、悪かったから大声出さないでー！』
そういえば、キッド騒ぎやら、探偵証明騒ぎやらで、すっかり連絡を忘れてた。Aはさらに慌てながら、有希子の大声で少し変になった耳を正常に戻そうとする。
『ごめんっ、本当ごめん有希ちゃん！』
[[もうっ、すっごく心配したんだからね！]]
『つい、キッドに夢中になってたっていうか…！』
[[んもう！]]
『ごめん！ごめんなさい！…ってか、今日は優作さんとディナーじゃなかったっけ？』
[[ここにいるわよっ！]]
電話口でガタガタと音がしている。どうやら電話を交代しているようだ。中森警部や、工藤新一はというとAの電話の様子をポカン、と眺めていた。…工藤新一は、Aの発する〔有希ちゃん〕〔優作さん〕という名前に反応していたが。
[[やあ、Aちゃん]]
『優作さんっ！連絡しなくて、ごめんなさい…』
[[いやいや、無事ならいいんだよ。それより、怪盗キッドはどうだったかね？]]
『なかなかの奴でした！それなりに楽しめましたよ！』
[[ははっ、そうかそうか]]
『あっそうだ。ところで優作さん』
[[ん？なんだい？]]
あの、とAはチラリと工藤新一のほうに目を遣った。
『息子さんの名前、なんでしたっけ？』
[[工藤、新一だが？]]
『…サッカー、好きなんですよね』
[[あぁ、高校に入ってからは趣味としてやっているようだがね]]
『…探偵、やってるんでしたっけ』
[[最近、警察を手伝うようになったらしいね]]
『…えーっと』
Aはもう一度、工藤新一に視線を向けた。
『新一さん、今私の目の前にいらっしゃいます』
[[…え？]]
「…は？」
工藤新一と、電話口の優作との声が、重なった。
―――
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違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
美紀 - コナン大好きです漫画とアニメと映画見るくらい大好きです更新大変だと思いますが頑張ってください応援してます (2018年11月10日 10時) (
レス) id: 9b074a0665 (このIDを非表示/違反報告)
☆藤井伶菜☆(プロフ) - 高校卒業資格のところですが高橋沙羅じゃなくて高梨沙羅ですよー (2017年2月27日 6時) (レス) id: 685133b627 (このIDを非表示/違反報告)
とみ - 一瞬で気づくのすごい (2016年4月22日 11時) (レス) id: 86e9b475ac (このIDを非表示/違反報告)
PIRANIA同盟 - わぁーーーー！！ マジで神小説ですっ！！！！ 何度も１から読み返してます…(照/// 応援してます。 どんどん新作出してください！！ (2015年10月31日 13時) (レス) id: 6a6985e085 (このIDを非表示/違反報告)
こっちゃん(プロフ) - ひとつだけ言わせてください！新一はお母さんのことを「お袋」じゃなくて「母さん」って言ってますよぉ。 (2015年5月7日 20時) (レス) id: e6681ad596 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：kaka | 作成日時：2013年5月10日 15時
