１０＊守られていたのだと ページ13
乱歩さんは話を続ける。
｢彼とは会った事ないけど…存在は知っている。
そして、彼が去年…殺されたことも｣
｢ッ…｣
ど、どうして？世間には公に発表されていない筈なのに。
｢どうして？って顔だな。理由は簡単だ。
殺人事件、しかも犯人は捕まっていない。そんな難事件を、僕に依頼してこなかったからだ。
しかも世間にはただ政府の重役が殺される殺人事件が起きた、ただそれだけしか報道されていない。
おかしいと思ったんだ、殺人事件なら僕に依頼されていても可笑しくないのに、って｣
確かに犯人は未だ未逮捕。どう殺したのか、その仮説すら聞かされていない。血縁者の私にもだ。
｢それに、殺人事件なら、犯人が未逮捕だろうと、いくら政府の人間だろうと、どの課に属する誰なのか、くらいは報道されるはず。
それすらも公表されていないということは──｣
｢…政府側として、隠したい課の、死んだと知られたくない人物だった、｣
太宰さんが乱歩さんの言葉を繋いだ。乱歩さんはコクリと頷いた。
｢で、恐らく隠したい課っていうのが、表向きには存在しないことになっている、国内最高峰の異能秘密組織、｣
──内務省、異能特務課。
こ、こんなに分かる物なのか。怖いわ…。
私は下げていたショルダーバッグの紐をぎゅっと握って、小さな声で頷いた。
｢その通りです…私の父は、朝霧カフカ。
去年の末に、何者かに殺されました｣
今でも、口に出すのが辛い。夢にも出てくる、父の笑顔。私をたった一人で育ててくれた、かけがえのない人。
｢で、で、でも、父がそんな異能者だったなんて知りませんでした！
なんなら異能者だったことすら聞かされてません！｣
｢そりゃあ言えないだろうね、なんせ史上最強の異能者だから…彼が生きている限り、他の異能者に勝ち目はない。
常に命を狙われていたと聞くよ。
私は両親というものを知らないけれど……娘を、君を、守りたかったのではないかな｣
｢！｣
確かに。そんな人間の娘となれば、誘拐なりなんなりされていたかもしれない。だが私は今までそんなことに巻き込まれたことはなくて。
それもこれも全部、父が私を守ってくれていたから…。
何も知らないことが、時には大切な人を守るんだと、そう言うような。
｢で、でも！そ、そんな異能があるなら、どうして、｣
どうして、そんな簡単に殺されてしまったの。
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三斗(トリップ願望者)シグマ君は私の精神安定剤 - ええええええ！何でこんな此れから良い所☆みたいなとこで更新停止になるかなああああああああああ‼‼‼作者さん！Come buck‼‼‼‼‼ (2022年7月24日 12時) (
レス) @page22 id: 1595fb6da3 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ - すごく面白いです！更新待っています (2021年8月5日 13時) (レス) id: bd6a8b3525 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ。(プロフ) - はじめまして！読ませて頂きました！！めちゃくちゃ面白いです！主人公ちゃんチート過ぎますね笑 好きです！これからも更新頑張って下さいっ！！楽しみにしています！！ (2019年9月1日 15時) (レス) id: fb79d568bf (このIDを非表示/違反報告)
ライ(プロフ) - 面白いっ！素敵な作品をありがとうございます。これからも更新頑張って下さい！応援しています。 (2019年8月21日 16時) (レス) id: 2ac506ad59 (このIDを非表示/違反報告)
斑杏(プロフ) - 音奏さん» す、素晴らしいですか！ありがとうございます…！更新頑張ります！コメントありがとうございました！ (2019年5月4日 22時) (レス) id: 757faf627b (このIDを非表示/違反報告)
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