０＊生まれる ページ2
トラックと接触事故を起こして、暫くしたあと。真っ白な光に包まれて、私は導かれるように瞼を開けた。
あれ、死んだんじゃなかったのか？
見えたのは白い天井。なんだかやけにぼやけている。そのまま首を動かすと、少し体が重かった。動かした先には──白い布を顔にかぶされた、恐らく、女の人。その人にしがみついて、男性が泣きじゃくっていた。私は声を出そうと試みる。
「…あー、う、うー」
甲高い声。言葉にならない不思議な音。
これは、赤ん坊の声である。
え？ちょっと待って、赤ちゃん？
私は赤ちゃん？？
……もしかして、転生した？そんなことある？
しかし何度目を瞑ってみても景色は変わらない。女性はピクリとも動かないし、男性は泣きじゃくったまま。
「そんな…嘘だと言ってくれ！」
「旦那さん、……お気の毒ですが…」
「うわぁああぁ…っ！！！！」
…おそらくその女性が私を産んで…そして、私を産んだと同時に命を落としたのだろう。男性はどうやら旦那さんらしい。
「そんな…どうして…俺とあの子だけ…」
「朝霧さん、」
「
私の苗字は朝霧というのか。
そして母は実里。朝霧実里。
男性が遺体を抱きしめて、泣きじゃくる。私が悪いわけではないとはいえ…私を産んだばかりにこうなってしまったのだと思うと、とても申し訳なかった。
ふと泣きじゃくっていた男性が私を見た。そこで初めて顔を見た。綺麗な顔だ。
男性はゆらりと立ち上がって、何をするかと思えば、私を抱きすくったではないか。頬に指をあてて、撫でる。その行為は愛と決意に満ちていた。
「俺が…俺が、大切に育てるからな…」
「……うー、あっあ、」
この人は父なのだ。
転生前の記憶があっても、私とこの人は血が繋がっている。
ぎゅっと抱きしめられたその暖かさに、私はそれを強く感じた。
生まれてすぐ母が死んだため、私は日々に父といられる時間が少なかった。正直記憶があるので、母乳を飲むのにはめちゃめちゃ抵抗があった。だって心は17歳だし！因みに名前はA。奇しくも転生前と変わらない。それは嬉しいな。
二ヶ月程経って、ようやくハイハイが出来るようになった頃。ある日、父は私に言った。
「お前はきっと人を救う人間になるんだよ」
言葉がわからないと思っているはずなのに、父は優しくそう言った。
…まあ、そうだなあ、できれば、そんな人になれればいいな。
私は大きく返事をした。
「うー、あ！」
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三斗(トリップ願望者)シグマ君は私の精神安定剤 - ええええええ！何でこんな此れから良い所☆みたいなとこで更新停止になるかなああああああああああ‼‼‼作者さん！Come buck‼‼‼‼‼ (2022年7月24日 12時) (
レス) @page22 id: 1595fb6da3 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃ - すごく面白いです！更新待っています (2021年8月5日 13時) (レス) id: bd6a8b3525 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめ。(プロフ) - はじめまして！読ませて頂きました！！めちゃくちゃ面白いです！主人公ちゃんチート過ぎますね笑 好きです！これからも更新頑張って下さいっ！！楽しみにしています！！ (2019年9月1日 15時) (レス) id: fb79d568bf (このIDを非表示/違反報告)
ライ(プロフ) - 面白いっ！素敵な作品をありがとうございます。これからも更新頑張って下さい！応援しています。 (2019年8月21日 16時) (レス) id: 2ac506ad59 (このIDを非表示/違反報告)
斑杏(プロフ) - 音奏さん» す、素晴らしいですか！ありがとうございます…！更新頑張ります！コメントありがとうございました！ (2019年5月4日 22時) (レス) id: 757faf627b (このIDを非表示/違反報告)
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