彼のミルクティー。

#milky ページ28

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「山城さんと…勝利？」



その声に佐藤くんが私から離れて、
扉に私たちを見る中島くんが見える。






「中島くんっ…」


ブレザー姿の中島くん。

ちらりと窓の外を見ると
サッカー部の練習は終わったみたい。









「まだ残ってたんだね」

優しく笑いかけられて
つられて笑顔になる。





「中島くんは、…」


「あ、忘れ物しちゃってさ」



「…そうなんだ、」


佐藤くんからの視線を感じて
話し方がぎこちなくなる。






中島くんは机の上の
書類をカバンの中に入れる。





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「中島くん、」

「…い、一緒に帰らない？」



口が勝手に動いた。




「…あ、いや、やっぱり大丈夫、」



私があたふたするのを
クスクスと笑う佐藤くん。


むかつく。





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「いいよ、帰ろっか」


「ふぇっ、⁉」


予想外の肯定に
変な声が出る。









「帰ろ、山城さん。」

「勝利も」



その言葉に心の中で
大きなため息をつく。





「勝手に帰れば？」


スタスタと早足で出て行った佐藤くん。




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「じゃあー2人で帰ろ、」


んふ、と笑う中島くんは
佐藤くんの冷たい態度を気にしてないみたい。






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あれ、2人って
どういう関係？



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