それ一緒にやらせて下さい3

-求めていた言葉 ページ34

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岩本「でしょ？ 俺、初めて会った時からAさんはダンス好きなんだろうなって思ってたよ」

『え、何でですか？』

岩本「俺らのダンス見ながら踊ってたから」

『そんなこと、私してましたか？』

岩本「してたよ。目輝かせて見様見真似で踊ってた。それ見て、俺らのパフォーマンスが刺激になってるんだって嬉しくなったの覚えてるもん」

『・・・あ、そうだ』

岩本「思い出した？」

『いや、踊ってたかは分からないですけど、SnowManのパフォーマンスを見て湧き出てきた感情みたいなものを思い出しました』

初めてSnowManに会えた感動、パフォーマンスを見た時の高揚感、そして焦心。

色や濃度は違えど、SnowManのパフォーマンスを見る度に感じる焦りに、いかに自分が成長できていないのかを痛感させられた。

岩本「・・・結果ってさ、今じゃなくて "諦めた時" か "やり続けてできた時" のどっちかで出るもんだから、どんな結果を出すかは自分次第だよ」

負の感情に引っ張られそうになっていると、岩本さんの言葉が私を引き止めた。

『・・・』

岩本「あれ？ 違った？」

『合ってます。でも、なんで？』

初めて会った時や今に焦りを覚えたことなんて、岩本さんには言っていないにも関わらず、なぜ私の求めるものが分かったのだろうか？

岩本「そんな顔してたから」

『してましたか』

岩本「俺、メンバーのことはよく見てっから」

そう言って微笑む岩本さんの笑顔は眩しかった。

『あ、でも、タイムリミットがある場合は？』

私のタイムリミットは3日後だ。

岩本「そこに向けてモチベーション上げてひたすら頑張る。もし間に合わなくてもそれはただの区切りで、続けるかどうかってだけ」

『なるほど』

岩本「間に合わせるのが1番だけどね」

『、ですよね』

釘を刺されつつも、岩本さんの言葉に励まされる。

そして、全力で踊らねばと意気込んだ。


ーーーーーー

全員が集まり、それぞれの準備が整うと、10人で軽く動きの確認を何度か行ってから、スマホで録画をしながら通しで踊る。

練習の成果か、3日前よりも踊れている気がした。

間奏部分も移動はスムーズにできていたと思う。

通し終わると、岩本さんを中心に動画の確認を行った。

動けたという感覚はあったが完璧だとは思っていないため、いざ確認となると緊張してしまう。

そんな中、「できてる」という言葉が耳に入った。

私に向けての言葉かは分からない。

それでも、緊張感に期待が加わった。



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