18th stories ページ31
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SnowManへの加入がドッキリだということを思い出した翌日、気まずい感情を抱えながら、練習のスタジオへと足を運んだ。
スタジオに辿り着く前に目黒さんと鉢合わせる。
私の思い込みを唯一知っている人に、誰よりも早く出会い、気まずさが倍増した。
『・・・お疲れ様です』
目黒「お疲れ」
向かう場所は同じなので、必然的に目黒さんと一緒に歩くことになる。
気まずさから何も言えずにいると、「昨日のことなんだけどさ」と、目黒さんが話を切り出した。
目黒さんの言葉に反応し、足が止まる。
数歩歩いて、隣にいた私の存在がなくなっていることに気づいた目黒さんが振り返った。
目黒「急に止まんなよ」
『えっと、ごめんなさい』
少しの距離を小走りで詰め、再び隣に並んでスタジオへと足を進めた。
『昨日のことって、電話で話した内容のことですよね?』
目黒「そう」
『あれから何でそう思い込んでたのか考えてはみたんですけど、なんていうか、自分がこんなにも妄想激しいタイプの人間だとは思っていなかったので、結構ショックというか・・・』
目黒「ショックなんだ」
『穴があったら入りたい気持ちでいっぱいです』
そう言うと、目黒さんは「ふーん」という興味なさ気な返事をして、少しの間を置き、私が考えもつかなかった仮説を出してきた。
目黒「あのさ、妄想っていうより憑依なんじゃない?」
『憑依? え、幽霊のせいってことですか!?』
目黒「幽霊取り憑いてるヤツにとか、俺関わりたくないんだけど」
『でも、憑依って・・・』
目黒「昨日あの後しょっぴーと電話しててさ、私生活でも演じてる役が抜けないヤツがいるって話したら、"憑依型なんじゃねーの?"って。幽霊じゃなくて、演じてる役が取り憑くみたいな」
『演じてる役が・・・。いや、でも役とかないですし、私は私でしたけど・・・』
目黒「うん。だから、普通は現場から離れると多少は役から自分に戻れるんだけど、あんたの場合は自分であることには変わりないからさ、求められる姿と本来の自分がごっちゃになっちゃって、抜けきれないうちに自分の中で本当のことになっちゃったんじゃないかな?って」
目黒蓮とは思えぬ考察に、目から鱗が出そうになる。
目黒「紅一点とかありえない状況なのにメンバーが信じてんのは、あんたが本気だからなんじゃない?」
『・・・なるほど。つまり、結果オーライってこと?』
目黒「かもね」
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あやのぱんだ(プロフ) - ちなこさん» 更新も返信も遅くてすみません。面白いと言ってくださり、ありがとうございます!しっかり完結できるように頑張ります! (2021年5月17日 20時) (レス) id: e4dad61570 (このIDを非表示/違反報告)
ちなこ(プロフ) - すっごく面白くてとても好きな作品になりました!!更新楽しみにしています! (2021年4月27日 1時) (レス) id: 3adce2c6d7 (このIDを非表示/違反報告)
りんか - わかりました。焦らなくていいのであやのぱんださんのペースで書いてください。次のお話楽しみに待ってます。 (2021年4月14日 0時) (レス) id: bc7370604c (このIDを非表示/違反報告)
あやのぱんだ(プロフ) - 菜々さん» ありがとうございます。公開できるまで話がまとまったら公開させていただきます。 (2021年4月13日 11時) (レス) id: e4dad61570 (このIDを非表示/違反報告)
あやのぱんだ(プロフ) - りんかさん» 時間がある時に少し書いて保存をしているので、そのせいかと思います。ただ、まだ公開できるほどまとまっていないので、、。お待たせしてすみません。 (2021年4月13日 11時) (レス) id: e4dad61570 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あやのぱんだ | 作成日時:2021年3月9日 0時