-お叱りの意味 ページ4
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『ラウ君も?』
ラウ「うん。もう1人で回れるって思ってやったんだけど回れなくて、意地になって何回も1人でやってたら怒られた。"怪我したらどうすんだ!?"って」
『今の私と同じだね』
・・・もういい大人なのに、最年少と同じようなことで怒られてる私って
そんなことを思い遠くを見つめていると、不意にラウ君から手を掴まれ、引っ張られた。
ラウ「めめは根に持つようなヤツじゃないから、大丈夫だよ」
そう言って、ラウ君は躊躇う私をグイグイと力強く引っ張り、歩みを進める。
練習場所に辿り着くと、向井さんが目黒さんの補助を受けてバク転の練習をしていた。
ラウ君に連れられ戻っては来たものの、まだ頭の整理がついていない私は何も言えず立ち尽くした。
・・・練習して、早くバク転できるようにならないと
・・・でも、今日は練習しちゃダメだって言われてるし、練習したらまた怒らせるよね?
・・・なら、帰って別の場所で練習する?
・・・スタジオは借りれないし、部屋はバク転できるようなスペースはないし
どこか練習のできる場所はあるだろうかと考えていると、ラウ君を呼ぶ向井さんの声が耳に入った。
向井「ラウ、ちょっと代わってもらってもええ?」
ラウ「良いよ〜」
そう言って、向井さんはこちらに歩いて来る。
向井「Aさん、俺の休憩に付きおうて」
『え?』
目黒さんに練習を辞めるように言われてから、休憩し続けている私は向井さんの言葉を上手く理解できなかった。
向井さんに促されるがまま、床に座る。
向井「練習したい?」
『はい』
向井「そりゃそーよな。練習しに来とるんやもんな。でも、あかんよ」
『・・・』
向井さんにまで練習禁止を告げられ、少し不貞腐れた気持ちになる。
向井「俺がAさんに"休憩"って何度も言うたんは、まぁ、めめの言うてた通りなんやけど、Aさん飛ばし過ぎや思たからなんよ」
『飛ばし過ぎ・・・』
向井「やり過ぎたら、手だけやなくて他にもどこかしら痛めてしまうで」
向井さんの言葉を聞きながら、頭を整理する。
今までは、アクロバット以外にも歌とダンスの練習があった。
いや、今でも歌とダンスの練習はしているのだが、この3日間は特に完成の見えないアクロバットに力を入れて練習をしていた。
今までよりも長い時間、日を空けずに。
そのため、もしかしたら私自身が思っている以上に、腕を休めることができず負担をかけてしまっていたのかもしれない。
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あやのぱんだ(プロフ) - ちなこさん» 更新も返信も遅くてすみません。面白いと言ってくださり、ありがとうございます!しっかり完結できるように頑張ります! (2021年5月17日 20時) (レス) id: e4dad61570 (このIDを非表示/違反報告)
ちなこ(プロフ) - すっごく面白くてとても好きな作品になりました!!更新楽しみにしています! (2021年4月27日 1時) (レス) id: 3adce2c6d7 (このIDを非表示/違反報告)
りんか - わかりました。焦らなくていいのであやのぱんださんのペースで書いてください。次のお話楽しみに待ってます。 (2021年4月14日 0時) (レス) id: bc7370604c (このIDを非表示/違反報告)
あやのぱんだ(プロフ) - 菜々さん» ありがとうございます。公開できるまで話がまとまったら公開させていただきます。 (2021年4月13日 11時) (レス) id: e4dad61570 (このIDを非表示/違反報告)
あやのぱんだ(プロフ) - りんかさん» 時間がある時に少し書いて保存をしているので、そのせいかと思います。ただ、まだ公開できるほどまとまっていないので、、。お待たせしてすみません。 (2021年4月13日 11時) (レス) id: e4dad61570 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あやのぱんだ | 作成日時:2021年3月9日 0時