16th stories ページ16
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翌日、KO-KIさんに指定されたスタジオに行き、練習前の準備運動を始める。
昨日は緊張や焦り、不安から家に着いても気が張ったままで、眠りも浅かったためか気怠さを感じた。
そんな気怠さを紛らわせるように、いつもより肩や首を回して気合いを入れる。
『音を聴く。振りだけじゃなく移動もダンス。魅せながら動く・・・。よし!』
佐久間君からの教えを自分自身に染み込ませるように呟き、準備を整えた。
『KO-KIさん、いつでも大丈夫です』
KO「OK。じゃあ、始めようか」
『お願いします』
KO「どうする? 1回通すか、分からないとこあるなら先に教えるか」
『不安なのは間奏のところですけど、1回通してみても良いですか?』
KO「分かった」
位置に着いて、KO-KIさんの合図を受けて構える。
目を閉じて、曲が始まる前の4カウントをしっかりと聴く。
曲の始まりと共に目を開き、動いた。
曲が終わり、右手を掲げたまま息を整える。
いつもなら直ぐに聞こえてくる、KO-KIさんのカットの声が聞こえてこない。
どうしたのかと思い、手を下ろしてKO-KIさんに目を向けると、「何かした?」と苦笑された。
『え、そんなに酷かったですか!?』
KO「いや、逆だよ。流石に満点ではないけど、昨日よりはるかに踊れてる」
再びKO-KIさんに何をしたのかを聞かれ、昨日の全員での練習の後に佐久間君が練習に付き合ってくれたことを伝えた。
KO「なるほどね」
そうKO-KIさんが納得した時、スタジオのドアが開いた。
『え、どうしたんですか!?』
開いたドアの先には宮舘さんと阿部さんがいた。
宮舘さんは堂々とした佇まいでドアを開いていて、その横で阿部さんはひょこりと顔を出している。
宮舘「入っても良いですか?」
KO「良いけど、何でいるの?」
宮舘さんと阿部さんがここに来ることを、KO-KIさんも知らなかったのか戸惑っている様子だ。
宮舘「失礼します」
阿部「失礼しまーす」
KO-KIさんの許可を得て、宮舘さんと阿部さんが入って来る。
阿部「いや、Aさんが今日このスタジオで練習してるからって聞いて、手伝えることあるんじゃないかと思って来たんですけど、昨日より踊れてるじゃん!」
宮舘「俺達いらなかったかもね」
『見てたんですか!?』
阿部「見てたっていうか、入ろうと思ったら曲が始まっちゃったから待ってただけだよ」
『あ、何かすみません』
宮舘「待ってたのは俺達の意思だから気にしないで」
・・・ロイヤルぅ
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あやのぱんだ(プロフ) - ちなこさん» 更新も返信も遅くてすみません。面白いと言ってくださり、ありがとうございます!しっかり完結できるように頑張ります! (2021年5月17日 20時) (レス) id: e4dad61570 (このIDを非表示/違反報告)
ちなこ(プロフ) - すっごく面白くてとても好きな作品になりました!!更新楽しみにしています! (2021年4月27日 1時) (レス) id: 3adce2c6d7 (このIDを非表示/違反報告)
りんか - わかりました。焦らなくていいのであやのぱんださんのペースで書いてください。次のお話楽しみに待ってます。 (2021年4月14日 0時) (レス) id: bc7370604c (このIDを非表示/違反報告)
あやのぱんだ(プロフ) - 菜々さん» ありがとうございます。公開できるまで話がまとまったら公開させていただきます。 (2021年4月13日 11時) (レス) id: e4dad61570 (このIDを非表示/違反報告)
あやのぱんだ(プロフ) - りんかさん» 時間がある時に少し書いて保存をしているので、そのせいかと思います。ただ、まだ公開できるほどまとまっていないので、、。お待たせしてすみません。 (2021年4月13日 11時) (レス) id: e4dad61570 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あやのぱんだ | 作成日時:2021年3月9日 0時