それ一緒にやらせて下さい3

-頼っても良い存在 ページ13

.


・・・教えてくれるってこと？

『そんな、迷惑かけるようなこと、」

佐久「メンバー1人の成長は、SnowMan全体の成長。SnowManが成長するための迷惑ならメンバーにはかけても良いんだよ？」

そう言って佐久間さんは鞄もテーブルに置くと、「こんぐらい迷惑とか思わないし」と言葉を続けた。

佐久「がしかしかしかし、佐久間さんは寂しいでやんすよ」

『え？ 寂しい、ですか？』

佐久「KO-KIさんには自分から "教えて下さい" って、お願いしに行ってたのに俺らには言わねーんだもん」

『それは、』

佐久「分かってるよ。ずっとKO-KIさんに教えてもらってたんでしょ？ 俺らよりお願いしやすいよね」

『・・・すみません』

佐久間さんの "寂しい" に、何故だか申し訳ない気持ちになり謝ると、「いや、謝ることじゃないんだけどね。もっと俺達にも頼ってくれると嬉しいなー」と笑顔で言われた。

佐久「んじゃ、やろっか」

佐久間さんは私の手にあるスマホを覗き込み、動画を見ながら「ここ？」と聞いてくれる。

好意に甘えようと思った時、不意に佐久間さんの日課を思い出した。

『あ、でも見たいアニメあるんじゃないんですか？』

佐久「え？ あ、そっか。俺がアニメオタクだって知ってんだよね。大丈夫。HDDは貯まっちゃうけど、嫁は逃げないから」

『・・・なるほど。ありがとうございます』

佐久「うん。で、どこ？」

有難さから深々とお辞儀をしたが、佐久間さんに質問をされ、困る。

『どこ、と言われると、全部ですかね』

私の答えを聞き、佐久間さんも困った様子を見せた。

佐久「ぉおう・・・」

『すみません』

佐久「とりあえず、通しで踊ってみよっか。さっきは俺も踊ってたからAさんの踊ってるとこちゃんと見れてないし」

『あ、はい』

佐久間さんに促され、曲を流し踊る。

曲が終わると、直ぐに佐久間さんからダメ出しを貰った。

佐久「間違えやすい振りは自分でも分かってるだろうから何度も踊って身体に叩き込むとして、俺が気になったのは移動のとこかな」

『移動・・・』

佐久「立ち位置気になる？」

『そう、ですね。今まで1人で練習してる時に移動ってなかったので』

佐久「移動が入ると遅取りになってるから、音をちゃんと聴いた方が良い」

『はい』

佐久「後、移動もダンスの一部だから、ただ移動するんじゃなくて魅せながら移動するの意識して」

『はい』

そして、佐久間さんは私の振りを踊り、ステップを踏んで回りながら移動して魅せた。



.

-呼び方は大事→←-居残り練習

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す