last wall 21 -side You- ページ49
「Aちゃ〜ん。玉森くんから連絡来たよ〜」
ゆるーく答えるマキちゃんの声は若干震えてて
「あ〜、そう〜〜」
返す私の声も震えてる。
私たちはいま温泉レジャー施設のマッサージ機に揺られてる。
めちゃくちゃ気持ちいい。
だけど、どこか満たされない気がしてるのは
にぃからもニカからも逃げたから。
「一緒に居るって言っていい〜〜?」
スマホを見せて私に言うマキちゃんに
なんて言おうかな、と思ったら私のスマイルも震えた。
ニカどこにいるの?
一言だけ。
それが逆に心配してくれてるのが伝わった。
Aスパにいる
マッサージチェアでほぐしてるところ
送ったら
ニカ家出したの?ミツ心配してるよ
ニカから来てドキッとする。
でもにぃからは何も連絡は来てない。
心配してない証拠じゃん。
A心配してないよ
にぃが勝手にしろって言うから
勝手にしてるの
送るとマキちゃんに
「お手伝いが必要なのかな〜。私も連絡してみる〜」
マキちゃんは裕太くんちにハウスキーパー行ってる事は知ってても
にぃがメンバーな事は知らないから
少し誤魔化す。
「Aちゃんとデ〜トしてるって言うね〜」
「うん〜」
マキちゃんが操作してるのを見つつ
裕太くんにLINEするフリをしてたらニカへのメッセージに既読がついて
ニカうちおいでよ
会いたい
ニカからのメッセージに
心臓がギュッてなる。
私も会いたい。
ニカに話を聞いて欲しい。
泣きそうになった。
Aうん
私もニカに
まで打って。
まだにぃの家を出る決心も
ニカに話す決心もついてないのに
どうしていいか分からなくて。
「とりあえず彼氏んとこ行けば?」
送る言葉を迷う間にマッサージチェアは止まってて
マキちゃんが私を見てる。
なんで裕太くんじゃなくて
「彼氏んとこ行ったら帰りたくなくなっちゃう」
「いーじゃん、それで」
「良くないの」
「ふーん」
マッサージチェアから降りるマキちゃんは
「彼氏に甘えればいいのに」
ニヤニヤしてドリンクを手にしてるけど。
いまニカに甘えたら甘えすぎちゃう。
そこまで甘ったれをニカは好きじゃないだろう。
「ダメだもん」
マキちゃんに言うと打ちかけたのを消して
A気持ちの整理ついたら行く
って送り直した。
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shizu(プロフ) - ななぼーさんさん» はじめまして!ものすごく嬉しいお言葉ありがとうございます!うわー、本当に嬉しいです💗また書かせていただきます! (2022年11月30日 8時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - さくらさん» うわー!嬉しいです、ありがとうございます!落ち着いたら書こうと思います😊 (2022年11月30日 8時) (レス) @page21 id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
ななぼーさん(プロフ) - はじめまして!いつも作品楽しく読ませていただいてます!shizuさんの作品、本当に大好きで何度も読み返してしまうものもあります!今回の作品も大好きです!!続き、楽しみにしてます! (2022年11月29日 19時) (レス) @page18 id: 613beb2b91 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 最高です。shizuさんのお話しのタマちゃんもニカちゃんもだいすきです!!タマちゃん編たのしみにしています!! (2022年11月28日 23時) (レス) @page18 id: fafa72142e (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - さくらさん» 私の中でタマちゃんって中身もイケメンなんで、結果こうなりました☆タマちゃん編も書けたらなぁと思ってます (2022年11月28日 8時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:shizu | 作成日時:2022年11月10日 0時