last wall 18 -side M- ページ46
あれ。
珍しい人から電話だ。
ディスプレイに表示されてるのは『ニカ』
なんか用事あったっけ。
飲む約束してたっけ。
ニカからの返信してないアンケートとかあったかな。
いや、無いよな。
まぁメンバーだし電話来る事もあるけど
第六感でただならぬ予感を感じる。
「も、もしもしー?」
『ミヤ?いま電話大丈夫?』
「うん。どうかしたー?」
『んー?ちょっと聞きたいことあって』
ニカの声色が優しい。
やっぱり嫌な予感しかしない。
何か企んでそう。
「聞きたいこと、って、何?」
『んふふー、分かってるんじゃない?俺が理由もなくミヤに電話するとかあんまり無いもんねぇ?』
「あははー、分からないなぁー」
答えつつ冷や汗が出る。
思い当たるのは1つ。
もしかして……と思ってると
『ミツ、Aちゃんと喧嘩して仲直りしないで結構経ってない?』
ズバリ、ニカが言う。
背筋の冷や汗がたれて顔にも汗が出てきた。
でもニカはそんな俺が何かを言う前に
『あ、もちろんミヤはミツから話聞いてるだろーから言えないトコは答えなくていいよ。何が原因だとか、そーゆーの聞いちゃうとずるいだろうから』
ホッとさせるような事を言ってくれる。
「じゃあこれ以上は話すこと……」
『でもさぁ、会話のきっかけ作り出来たら、とは思うよね?』
食い気味で言うニカ。
ははーん、なるほど。
「仲直りさせたいって事?」
『さすがミヤ!話が早い』
ニカは弾んだ声で言う。
そりゃそうだよ。
出来る事なら俺も仲直りさせたい。
キタミツもAちゃんもどこか元気ないし。
でも、俺たちがお膳立てしてキタミツが喜ぶかなぁ?
って思ってたら
『たださぁ、ミツもAちゃんもそういうの嫌がりそうだよね』
ニカが心配そうに言う。
あぁ、ニカも分かってるんだ。
キタミツもAちゃんもそれを望んで無い事を。
「ってなると、見守るしかないよね?」
『んー……何か出来ないかなぁ。だって2人とも元気ないんだもん』
「2人にはどうしたのか聞いたの?」
『ううん。でも見てて分かるし2人とも聞いても言わないの分かるから』
ニカはホントに根が優しい。
本人たちには心配してるなんて言わないで俺に言ってくるあたり
2人に気を遣ってるのが分かる。
そして俺が告げ口したみたいにならないように
さっきみたいに言えないことは言わなくていい、って言ってくれる。
ニカが皆に気を遣い過ぎてて
心配になってきた。
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shizu(プロフ) - ななぼーさんさん» はじめまして!ものすごく嬉しいお言葉ありがとうございます!うわー、本当に嬉しいです💗また書かせていただきます! (2022年11月30日 8時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - さくらさん» うわー!嬉しいです、ありがとうございます!落ち着いたら書こうと思います😊 (2022年11月30日 8時) (レス) @page21 id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
ななぼーさん(プロフ) - はじめまして!いつも作品楽しく読ませていただいてます!shizuさんの作品、本当に大好きで何度も読み返してしまうものもあります!今回の作品も大好きです!!続き、楽しみにしてます! (2022年11月29日 19時) (レス) @page18 id: 613beb2b91 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 最高です。shizuさんのお話しのタマちゃんもニカちゃんもだいすきです!!タマちゃん編たのしみにしています!! (2022年11月28日 23時) (レス) @page18 id: fafa72142e (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - さくらさん» 私の中でタマちゃんって中身もイケメンなんで、結果こうなりました☆タマちゃん編も書けたらなぁと思ってます (2022年11月28日 8時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:shizu | 作成日時:2022年11月10日 0時