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秘めた想い その後 17 ページ10

そのまま南川さんと別れたものの
何だかまっすぐ帰る気になれなくて
近くのカフェに入ると

「あれ?A代理?」

部下の五堂くんが居た。



テキストを机に広げてたから

「勉強してるの?」

「はい!代理が取った資格、勉強してます!」

って広げてるテキストがまさに
ここに来るきっかけになった私が取った資格のものだった。



「ただ、仕組みがよく分からない所があって…」

「え?どこ?」



見せてもらうとそれは私が苦手だった制度。

玉森くんに教えてもらった所だった。



「……まだ時間ある?説明しよっか。ほろ酔いでも良ければ」

「え!いいんですか!?」

「うん。ちょっと待ってて、コーヒー買ってくる」



コーヒーを買って戻ると
場所を空けて待っててくれてる五堂くんに図を書いて説明する。



「……で、こういう関係性なわけ」

「はー!なるほど!!」

「仕組みが分からなくなったら制度ごと図にするとわかりやすいよ。…って、私もコレ教えてもらったんだけどね」

「ですね!よく分かりました!!」



嬉しそうに笑う五堂くんは私をじーっと見て

「……これから、勉強教えてくれませんか?」

言ってくるから。



「あぁ、うんいいよ。じゃあこれから日にちと時間決めて、仕事終わってから……」

「それだけじゃなくて、A代理の仕事終わってからの時間、僕にくれませんか?」



真剣に言う五堂くんが言う意味が
私が思ってたのと違うってさすがに分かる。

だからそれについては

「ごめん、お付き合いしてる人が居るから勉強を教える事しか出来ないよ」

「……そうですか」

ちゃんと言うと五堂くんは悲しそう。



というか、今日は何なんだろう?
なんでみんな今日なの?



「私、お付き合いしてる人が居なさそうに見えるのかな」

つい呟くと

「あ!その!居るのか居ないのか分からないっていうか……その、最近A代理元気無くて、これだけ続くと何となく居ないのかなぁ、と思ってしまって」

五堂くんが慌てて言う。



………何のフォロー?

でもそんな事五堂くんには言えないし
ひとまず帰る事にして。



何となく声が聞きたくなって玉森くんに電話をしたけど留守電で。

無機質な自動音声と機械音がするのみ。



さすがにメッセージは残さず
声が聞きたかっただけだよ、ってフォローのLINEをする気にもなれなくて。



さすがに泣きたくなったけど泣いても仕方ない。

重い足取りで家へと向かった。

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深雪(プロフ) - 嘘だらけの婚約者、その後の話が読みたかったので嬉しいです。 (2022年11月21日 0時) (レス) @page28 id: a8c1d7b9de (このIDを非表示/違反報告)
shizu(プロフ) - pupupupu8887さん» コメント気づいてませんでした!ごめんなさい💦 横尾さん編もようやく始まりましたので是非! (2022年11月8日 20時) (レス) @page26 id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
pupupupu8887(プロフ) - いつも更新が楽しみです❤︎ (2022年9月25日 9時) (レス) @page2 id: e7fcebeb01 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2022年9月25日 7時

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