この想いの結末は 10

after そしてそれから 30 ページ3

Aと撮れた写真。

マネージャーから
ソッコーで送ってもらう。



Aが柔らかく笑ってて
カメラ向けるとこんな顔するんだ、って知って
新しいAが見れて嬉しいのに。



「ダメでしょ、写真撮るとか。私と太輔の証拠なんて残しちゃダメだって！」



Aからものすごく勢いよく言われて。

さすがに凹んだ。



Aが会計に行く間に
マネージャーが帰ってきて

「…何だその変な顔」

開口一番マネージャーに言われる。



隠すつもりも無かったし
むしろ誰かに聞いて欲しかったから

「Aに、写真の事めちゃくちゃ怒られた」

不貞腐れたままで言うと

「だろーな。あそこまで徹底されるとむしろ悲しいよな」

マネージャーは笑う。



「だよね？」

「でもそこまでしてくれてると俺は嬉しいけどね」



賛成してくれるのかと思いきや
マネージャーまでAを褒めだして

「大切にされてるじゃん」

ニッて珍しく笑う。



そうかな。
でもあの拒絶は酷くない？

もう少し言い方とかあるんじゃないの？



そしてマネージャーが

「ありがとな」

お礼を言ってくるからびっくりする。

「まさかこんなサプライズされるとは思わなかったよ」

マネージャーが照れくさそうに言う。



「見たかったんだよね、マネージャーとアコがチャペルに居るのを」

「は？Aちゃんじゃなくて？」

「うん、俺が考えた。色々手配してくれたのはAだけど」

「………マジか」



マネージャーはびっくりした顔で俺を見ると

「俺、意外と太輔に好かれてる？」

聞いてくるけど。



…なにその反応。



ムッとするとマネージャーは苦笑いしてるけど

「家族とか友達とかメンバーとかの次に、幸せになってほしいなとは思うよ」

それは事実だから伝えると

「…サンキュ」

ものすごく照れた顔でマネージャーが笑う。




ドアがノックされて

「ただいまー」

Aが帰ってくる。



「あ、武田さんおかえりなさい」

「Aちゃんおかえりー。ってどこ行ってたの？」

「お手洗いですっ、レディーにそんな質問しないでくださいっ」

「あはは、もうこれ以上何もされないか不安で」

「もう無いですよっ」



マネージャーとAが話す中で
会計をトイレって誤魔化すAがさすがだな、って思う。



そしてさらに

「ありがとね、色々」

「いえ、私は太輔の手伝いしただけなんで」

お礼を言うマネージャーに
俺を立ててくれちゃうA。



さすがすぎる。

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