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シロツメクサ Ki -side K- 9 ページ8

Aと太輔は
Aの卒業をキッカケに
別々で暮らすことになった。

Aから寮で暮らすって言われた時に
あぁ、離れる事にしたんだ、って分かった。



だからおばちゃんに
北山姓の話を引き受けるって電話で伝えた。

『ありがとう!手続きの書類揃ったら連絡するね!』

おばちゃんはめちゃくちゃ嬉しそうだった。



引き受けた時に思いついた思いがあって
何だかすごく複雑で。



おばちゃんを見送った後しばらく黙ってたら

「嫌だったら断っていいのに」

かーちゃんが俺の顔を見て言うけど。



違うんだよ。



「んーん、嫌じゃねーんだよ」

それよりも

「…Aにすれば良かったかな、って」

「え?」

「そしたらAも苗字変わるから、将来やっぱり太輔と、ってなった時に太輔を婿にすれば『何で?』ってなんねーかなって」

気づいちゃったんだよ、それに。



かーちゃんは

「…まぁ、どっちでもどうにでもなるわよ。Aが婿貰ったって言ってもいいし、たいは苗字変わらなくても問題ないし」

そこで1回言葉を区切って

「家族とか血の繋がりとか苗字とか、うちは本当に関係ないじゃない」

言いながらかーちゃんは笑う。



……まぁ、そうかも。



「かーちゃんは太輔とAのこと反対しねーの?」

「するわけないでしょ、あんなに好き同士なのに」

食い気味で言うかーちゃんが
やっぱりかーちゃんで。



「私はたいとAが幸せならどんな結末でもいいわよ」

「……だな」



俺とかーちゃんの意見は一致し
Aのことだからどーせすぐ太輔に会いたいって騒ぐだろーから
2人にはすぐにでも幸せになって欲しかったけど。



Aの謎の行動は3年続いた。

太輔が来る時はAは来ないし
とーちゃんの法事も来なかった。



可哀想なのは太輔だ。

うちに帰る度に「Aは元気?」って聞いてきて
法事に会えなかったのをきっかけについに聞いて来なくなる。



最終的には異動で大阪から引っ越す時にAに手伝わせろって言ったら

「Aには嫌われてるから」

太輔は言う。
そして

「住んでる所は母さんと兄貴と会社の人しか言わないから」

と遠回しに「Aに言うな」って言われる。



もう兄妹でもねーじゃん。



だからかーちゃんに

「Aに聞かれても太輔の居場所を教えないで」

って俺からもお願いした。



かーちゃんからは

「多分そろそろAも限界のはずよ」

って困った顔して言ったけど。



そんなの知らねーし。

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shizu(プロフ) - ななこさん» コメントありがとうございます!伏線の回収に必死になってます(笑) そして早く各ストーリーの「その後」を書きたいので最近更新しております。また読みに来て下さいませ! (2021年3月1日 23時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - すぐ近くにいるいつも読ませて頂いてます!!ここまで読んできて、過去のお話に全部繋がってるのがすごくてめちゃくちゃ楽しいです!!!これからも更新楽しみにしています! (2021年3月1日 21時) (レス) id: 6f285e02f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2021年2月21日 18時

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