検索窓
今日:17 hit、昨日:8 hit、合計:84,491 hit

シロツメクサ Ki -side K- 7 ページ6

高校では
まぁまぁモテた。

けど、誰も好きにならなかった。
だから告白されても断っていた。



あまりにも女の子と付き合わねーから

「宏光って実は男しか好きになんねーの?」

なんてからかわれたから
いっそ付き合うならいい女と付き合おうと思って
学年で一番モテる女の子に猛アタックした。



綺麗で可愛くて頭はそんなに良くないけど
スタイルは抜群に良かった。

今となっては名前すら覚えていない。

若い頃にありがちな見た目から入るやつ。
正にそれだった。



よく友達のツカサの家で作戦会議をしては
あーでも無いこーでも無いやってて。



ある日ツカサの妹のAに

「宏光先輩は本当にあの人でいいんですか?」

飲み物を持ってきてもらった時に言われる。



「綺麗じゃん」

俺が言うと

「それだけですよね。他にいいところ教えてください」

Aに言われて考えてみるけど

「……」

何も出て来なくて黙っちゃう。



「俺も、宏光にはもっといい人いる気がするけどなー」

ツカサまで言い出して。



俺の味方はいないわけ?



そして、結局
二股かけられて失恋した。



けど悲しくも悔しくもなかった。
失恋か?これ、ってくらい。


結局、俺はその人の事を
たいして好きじゃなかったんだなって気づいた。



ツカサたちは「だから言ったじゃん!」くらい言うと思ったら

「宏光!今日泊まってけよ!ゲームして遊ぼーぜ」

夜通しゲームに付き合ってくれたし

「宏光先輩!今日くらいはいつもダメって言う私のクッション貸してあげますよ!」

A専用のめちゃくちゃ使い心地がいいクッションを貸してくれた。



今日は金曜日だからツカサんちに泊めてもらって
夜中までツカサとAと遊んだ。

夜も更けてそろそろ寝るか、って頃に

「宏光先輩のバカ」

Aが呟いてポロポロ泣き出す。



「あんな変な女に引っかかって。宏光先輩の方が全然いいひとなのに」



俺のために泣いてくれるとか。
すげー良い奴だな、A。



…もしかして俺の事好きなのかな。



「A、まさか俺のこと…」

「ううん、宏光先輩はタイプじゃない」



食い気味で否定される。



さらに

「宏光はダメだ」

「うん、分かってる」

ツカサとAが言う。



ひでーな。



でもこーして改めて考えると
綺麗な人だからいいわけじゃないし
結局俺は『恋』してるわけじゃねーってことはよく分かった。



そして、この時のツカサとAには
マジで救われた。

シロツメクサ Ki -side K- 8→←シロツメクサ Ki -side K- 6



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (158 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
425人がお気に入り
設定タグ:キスマイ , Kis-My-Ft2
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

shizu(プロフ) - ななこさん» コメントありがとうございます!伏線の回収に必死になってます(笑) そして早く各ストーリーの「その後」を書きたいので最近更新しております。また読みに来て下さいませ! (2021年3月1日 23時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - すぐ近くにいるいつも読ませて頂いてます!!ここまで読んできて、過去のお話に全部繋がってるのがすごくてめちゃくちゃ楽しいです!!!これからも更新楽しみにしています! (2021年3月1日 21時) (レス) id: 6f285e02f0 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:shizu | 作成日時:2021年2月21日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。