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シロツメクサ Ki -side K- 49 ページ48

Aさんに
全然会えなくて
たまたま連絡した玉森さんに
つっかかってケンカ売るくらい
機嫌が悪い日々。



同期のAの言う通り
Aさんには彼氏が出来たのかもしれない。

でもそれならそう言ってくれればいいじゃん?

俺がいないタイミングで帰って来てるのか
郵便ポストは少し溜まっては空になる。



何なの?

どんな避け方したらこーなるわけ?



さすがに悲しくなってきて。

仕事の時以外は
本当に暗くなった。



二階堂も同期のAも心配する。

けど2人に気にされるのも
もう嫌だった。



そして今日は
たまたま近くに来た太輔がメシに誘ってくれたから
太輔なら気を遣わず話せるからいいか、と思って会うと俺の顔を見て開口一番

「………ヤバいね」

久しぶり、とか俺が先に着いてたからお待たせ、とか言う前に
太輔が発した言葉はまずそれだった。



そんな太輔の手には保冷バッグ。

「これAから。兄貴の好きな大根と厚揚げの煮物。わざわざさっき駅まで届けに来たよ」

「……さんきゅ。いいのに。いま大変だろ?」

「夜泣きがね。でもAに全部やってもらってるから」

って言う太輔もよく見ると少し疲れた顔。
Aにやってもらってる、とか言いながら優しい太輔の事だから無理してんだろーな。



「俺、手伝おうか?夜中起きてるし」

「いや、兄貴は寝た方がいいよ」

「……全然、寝れねーんだよ」

「なんで?前に会った時はめちゃくちゃ目覚め良かったじゃん。お隣さんどーしたの?」



タイムリーなフリをする太輔にため息が出ちゃう。

そのお隣さんでいまこーなってる訳で。



そんな俺に察した太輔は

「ま、とりあえずお店入ろ」

居酒屋に向かって歩き出す。



お店でぽつりぽつり話す俺に太輔は笑う。

「兄貴もなの?」

兄貴『も』の意味が分からなくて

「は?」

首を傾げると

「俺の後輩も隣に住んでる子に会えない時期があって泣いてたらさ」

太輔がまだ笑ってる。



「別に泣いてねーし」

「泣いてんのと一緒だよ、メソメソしてさー」



クスクス笑う太輔は

「手紙書きなよ。そんでポスト入れとけばいいじゃん」

「何それ」

「だって郵便物は無くなってるんでしょ?郵便は見るなら手紙見るじゃん」

アドバイスをくれるけど。



でもそれって
完全に最後の手段じゃね?



「ちなみに後輩は避けてた側でね」

「は?」

「好き過ぎて会えなかったんだって」



太輔は微笑むけど。



…俺のパターンとは違うだろーが。

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shizu(プロフ) - ななこさん» コメントありがとうございます!伏線の回収に必死になってます(笑) そして早く各ストーリーの「その後」を書きたいので最近更新しております。また読みに来て下さいませ! (2021年3月1日 23時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - すぐ近くにいるいつも読ませて頂いてます!!ここまで読んできて、過去のお話に全部繋がってるのがすごくてめちゃくちゃ楽しいです!!!これからも更新楽しみにしています! (2021年3月1日 21時) (レス) id: 6f285e02f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2021年2月21日 18時

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