シロツメクサ Ki -side K- 42 ページ41
Aさんに
寝起きの悪さを見せてから
Aさんもめちゃくちゃ食べるのを
隠さなくなった。
朝からパンをモリモリ食べるAさんを
ぼんやり眺めてると
焦点が合わない俺の目を見てAさんが笑う。
「前は朝会ってもすごく元気だったのに」
「あれは無理してたのっ」
「そうだったんだね」
クスクス笑うAさんが
愛しくて堪らない。
……ん？
………愛しい？
「それってもう好きじゃん」
よこーさんのお店で話してると
首からよこーさんから貰った
エンゲージリングを光らせてるAが言う。
「ちげーし」
「違わないよ、めっちゃ好きじゃん」
ニヤニヤしてるAがムカつく。
「ミツさんには幸せになってもらいたいんだよねー。チャラそうに見えて紳士じゃん？ミツさん」
「ん？ならよこーさんから俺に乗り換える？」
「変えませーん。渉一筋なんで」
幸せそうに笑うAに
「ほらA、ミツに構ってる暇あったらバッシング行って」
奥からよこーさんが出てくる。
「ちょっとミツ、俺の未来の奥さん口説かないで」
「よく言うよ、俺がいなかったらどーなってたか分かんねーのに」
よこーさんと話してると
「わ、もう私『奥さん』なの？」
顔を赤らめてるAに
よこーさんの方が赤くなってる。
「ほら！早く！バッシング！！」
「…はぁーい」
真っ赤なよこーさんに
Aがニヤニヤしながら食器を下げに行く。
なんかいいな。
「…良かったな」
改めて言うと
「ホント、ミツのおかげだよ。ありがと」
よこーさんが照れくさそうに言う。
ヤバ。
よこーさんがデレてる。
これは貴重。
「にしてもさ、ミツがそんなに心開いてんのホントに珍しいよね」
よこーさんがどこから聞いてたのかAさんの事を言ってくる。
「ミツって軽かったりチャラそうだったりするのにホントに仲良い人とか少ないじゃん」
「……そーか？」
「うん。昔から思ってた」
よこーさんにサラッと言われて
コレって褒められてる？ディスられてる？って複雑になる。
「ホントすごいよ、一緒に寝ても平気とかミツからたまにご飯食べに行くとか」
「……まぁ、確かに」
「だからさ、恋愛うんぬん別にしてさ。しばらく一緒に居てみたら？」
押し付ける感じじゃないよこーさんの言い方に
確かにそーだな、って思えて。
「ん、じゃあ今日も一緒に寝てみる」
「あはは、早っ」
よこーさんに見送られて店を後にした。
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shizu(プロフ) - ななこさん» コメントありがとうございます！伏線の回収に必死になってます(笑) そして早く各ストーリーの「その後」を書きたいので最近更新しております。また読みに来て下さいませ！ (2021年3月1日 23時) (
レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - すぐ近くにいるいつも読ませて頂いてます！！ここまで読んできて、過去のお話に全部繋がってるのがすごくてめちゃくちゃ楽しいです！！！これからも更新楽しみにしています！ (2021年3月1日 21時) (レス) id: 6f285e02f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shizu
| 作成日時：2021年2月21日 18時
