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シロツメクサ Ki -side K- 37 ページ36

よこーさんが
車でAを迎えに来た。

さっきまで饒舌だったのに
よこーさんが来た途端黙っちゃうA。

よこーさんだってAが好きって言ってんのに。
ホントに自信ねーんだな。



でも俺は2人の気持ちが一緒なのを知ってるから

「ちゃんと話せよー」

Aに言うと小さく頷く。



「ありがと」

よこーさんがお礼を言ってくるけど

「いえいえー、最近俺こーゆーの多いからへーき」

太輔といい二階堂たちといい、
おそらく玉森さんとツカサの妹のAんとこもきっとこーだろう。



まぁ俺の役目ってこんなもんなんだろーな。



2人を見送って部屋を片付けてるとチャイムが鳴る。



時計を見るとちょうど1時間。
めっちゃいいタイミングじゃん。

「はーい」

玄関を開けると目の前にはすっぴんでメガネをしたAさん。

ゆるーく髪をお団子にしてて
めちゃくちゃオフな顔をしてる。



それこそ1人で焼肉を幸せそうに頬張ってた
あの時のAさんと同じ。

この顔を見せてくれたのは初めて。

外で会う時はいつもどこか緊張感があったから。



「アハハ、飲む気満々だね」

さっきまぁまぁの量を買ったのに
Aさんが手に持つ袋にはおつまみとお酒が入っている。

「飲むよーっ。お祝いだしいいお酒も持って来ちゃった」

Aさんは焼肉屋さんでおばちゃんに見せてた笑顔で笑う。



ついに俺にこの素の顔を見せてくれるの?

嬉しくてニヤけそうになる。



「どーぞ」

お客様用のスリッパを揃えて置くと

「お邪魔しまーす」

Aさんが中に入る。



俺の目の前を横切る時に
いつもの香りとは違うシャンプーの香りがフワッと香ってドキッとする。



…やべ。
急に緊張してきた。

でもAさんは『友達』なんだから。

そう言い聞かせてAさんの後に続く。



「うわぁ…」

Aさんがリビングでキョロキョロしながらつぶやく。



「え、何?」

何か変なモンとか置いてたかな。
コップとかお皿を出しながら聞くと

「北山さんの部屋、って感じ。温かくて落ち着く雰囲気で」

Aさんは振り返って柔らかく笑うと

「あ!チューハイとかは缶そのままでいいからね!お皿もお菓子は袋のままでいいから!」

って俺がコップとお皿を持ってるのを見て慌てて言ってくる。



……やばい。

コレっていまよこーさん達が羨ましいから
フィルター掛かってんのかな。

すげーAさんの言動一つ一つにドキドキする。



このままだとマジで惚れるかも。

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shizu(プロフ) - ななこさん» コメントありがとうございます!伏線の回収に必死になってます(笑) そして早く各ストーリーの「その後」を書きたいので最近更新しております。また読みに来て下さいませ! (2021年3月1日 23時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - すぐ近くにいるいつも読ませて頂いてます!!ここまで読んできて、過去のお話に全部繋がってるのがすごくてめちゃくちゃ楽しいです!!!これからも更新楽しみにしています! (2021年3月1日 21時) (レス) id: 6f285e02f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2021年2月21日 18時

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