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シロツメクサ Ki -side K- 22 ページ21

あーあ。

明日仕事なのにあれから1人で飲んで
結局もう日付変わるんたけど。



ま、いっか。

明日ゴミの日じゃねーから早起きしなくていいし
ゆっくり仕事行こ。



フラフラ歩いてると

「…北山さん?」

後ろから声がする。



ん?

誰?



振り返るとAさんだった。

仕事帰りらしく少し綺麗な格好。
この前は髪を下ろしてたけど今日はキレイにアップになってて
綺麗な目鼻立ちがすごく際立ってる。



え!
Aさんから声掛けられるとか初めてなんだけど!!

「あー!Aさんっ」

嬉しくてブンブン手を振る俺に
Aさんは苦笑いしてる。



駆け寄りたいけど飲みすぎて
足が上手く動かない。

そんな俺に

「…どうしたんですか?」

さすがにAさんが聞いてくる。



「んー?今日ね、うちの後輩と同僚が付き合いだしたの。俺、キューピットしたの。すごくない?」

キューピットって言葉古いなー。
なんて思いながら言うと

「素敵ですね!」

Aさんはニッコリ笑うけど。



嬉しいのに。

二階堂もAも大好きだから嬉しいのに。



でも

「…寂しくなるなー」

これが本音だった。



「嬉しいんだけどさ、大切な2人が取られたみたいでなんか寂しいって感じるんだよなー」

飲み仲間で同期のA。
可愛い後輩の二階堂。

別に元々俺のもの、とかじゃねーけど。
なんか手が届かない人になっちゃう感じ。



……酔ってるな、これ。

Aさんも急にこんな話されて困るよな。



すると

「ね、北山さん。明日仕事でしょ?」

Aさんが近づいて聞いてくる。



「…うん」

「この時間でそんなに酔ってると明日良くないよ」

「……かもねー」

分かってるんだけどね。



どーにもスッキリしないのよ。うん。



フワフワAさんの言葉を聞いてたら
Aさんは急に

「とりあえずうちに帰って着替えててください」

俺の手を取って歩き出す。



へ!?



ズンズン歩き出すAさんに
引っ張られるようについていくとうちの前で立ち止まって

「はい、着替え終わったらうちに来てください」

彼女は家に帰っていく。



………えーー?

これ、どーすればいいわけ?



とりあえずAさんに言われた通りに
着替えてAさんちに行くと

「これ、しじみ汁です。お口に合うか分からないけど」

Aさんから鍋ごと渡させる。



受け取って部屋で飲んだらめちゃくちゃ美味くて。



ホッコリする味に癒されて
何だか泣きそうになった。

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shizu(プロフ) - ななこさん» コメントありがとうございます!伏線の回収に必死になってます(笑) そして早く各ストーリーの「その後」を書きたいので最近更新しております。また読みに来て下さいませ! (2021年3月1日 23時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - すぐ近くにいるいつも読ませて頂いてます!!ここまで読んできて、過去のお話に全部繋がってるのがすごくてめちゃくちゃ楽しいです!!!これからも更新楽しみにしています! (2021年3月1日 21時) (レス) id: 6f285e02f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2021年2月21日 18時

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