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シロツメクサ Ki -side K- 16 ページ15

うちと職場の間に
めちゃくちゃいい感じのカフェがあって。

店の入口の雰囲気もいいし
メニューにあるランチが美味そうで
夜はアルコールも飲める。

分煙になってるから
商談前に行ってもタバコの匂いがスーツにつかなそう。

気になって何度か店の前を通ってたけど
ある時思い切って昼飯時に入ってみた。



「いらっしゃ……え?ミツ?」

俺に気づいてカウンターから声を掛けてきたのは

「え、横尾さんじゃん」

なんと同じ大学で同じゼミの後輩の横尾渉だった。



後輩ってゆーより
メシ作ってもらったり俺のバイト先でご馳走したり
学年違うのに取ってる授業一緒だったから距離近くてむしろ友達なイメージしかないけど。



「何してんの?」

「俺、ここの店長。え、ミツは?」

「ここうちのめっちゃ近所で職場も近ぇの」

「へー!」



カウンターに座って
よこーさんオススメのカツカレーを食べる。

「めちゃくちゃウマいじゃん!」

「…ミツは何作ってもウマいって言うから参考になんないんだよね」

興奮する俺に横尾さんは苦笑い。



「え!よこーさん夜もいる?来ていい?話足りねーよ」

「うん、来て来て」



仕事帰りに寄るとその日は遅くまで
カウンターで横尾さんと話してた。

そして横尾さんから聞かれる。



「ねぇミツ。婚約者のフリしてくれる女の子、周りにいない?」



婚約者のフリ?
何、突然。



「……はぁ?」

びっくりして聞き返すと

「いま家族がうるさくてさー、結婚しろって」

横尾さんはめちゃくちゃ顔を顰めてる。



まぁ俺らの世代あるあるだろーな。

ただかーちゃんはその点うるさくない。
多分太輔とAを見て満足してるんだろう。



俺の場合そろそろ北山家が騒ぎそうな気がする。

そーいやおばちゃんから着信あったな。
出ないでおこーっと。



「俺は結婚願望全くないわけ。他人と暮らすとかめちゃくちゃめんどくさいし」

横尾さんが本当にめんどくさいって顔で言う。
その点については

「あー、わかる」

俺も他人と暮らせる気がしない。



「でしょ?だからフリだけ頼めないかなーって」

「はぁー、なるほどね」

「みっちゃんの知り合いでいない?フリしてくれそーな人」



一瞬浮かんだのは同期のAだった。

横尾さんも犬飼ってるし気が合いそうだし
婚約者のフリも頼めばやってくれそーな気がした。



でも何となくAは嫌だなって思って

「…いたら紹介するわ」

って濁した。



………何でだろーな。

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shizu(プロフ) - ななこさん» コメントありがとうございます!伏線の回収に必死になってます(笑) そして早く各ストーリーの「その後」を書きたいので最近更新しております。また読みに来て下さいませ! (2021年3月1日 23時) (レス) id: 9bf290c5ee (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - すぐ近くにいるいつも読ませて頂いてます!!ここまで読んできて、過去のお話に全部繋がってるのがすごくてめちゃくちゃ楽しいです!!!これからも更新楽しみにしています! (2021年3月1日 21時) (レス) id: 6f285e02f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:shizu | 作成日時:2021年2月21日 18時

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