この想いの結末は 9

after そしてそれから 17 ページ40

Aがあまりにも楽しそうで
俺まで楽しみになってきて。

Aと電話するのも久しぶりだし
Aの声を聞いていたら
さっきまでのサプライズへの緊張も落ち着いてきた。



「じゃあ、また明日ね」

『うんっ！イヤリングごめんね、よろしく』

「ん」



電話を切って
明日の準備を再開する。



全て準備を終えて
寝る準備をしてるとスマホか光る。



Aもう寝た?



なんだろう？

また忘れ物かな。



太輔まだだよ。どうかした?

すぐ既読がついて

A今忙しくない?電話していい?

Aから返信が来る。



なんだろう？
こっちから電話をかけてみると

『ごめんね、電話もらっちゃって』

何だかAが元気がない声で。



「……どうしたの？」

『太輔は、いまベッド？』

「うん、いま着いたとこ」



ベッドに腰掛けて答えると

『そっか………』

Aがしばらく無言で。



本当にどうしたんだろう？



「…A？」

声をかけてみると

『太輔は、何ともない？』

何だか小さい声でAが聞いてくる。



何ともない？



「何が？」

『ベッドに横になってみてよ』

「ん？」



今日はAが居なくて1人だから
ベッドの半分が空いてる。

いつもより真ん中で寝てみる。



「…なったよ？」

『特に何ともない？』



聞かれてやっと気づいた。

A、寂しくなってるんだ。
最近ずっと一緒に寝てたから。

しかもここ最近寝るタイミングも一緒だったから
寝る直前まで話したりしてたし
余計に寂しく感じたのかもね。



でも先に帰るって決めたのはAだよ？

だから少しだけ意地悪してみる事にした。



「んーあまり変わらないね」

『そうなの？』

「うん」

『…そっか』



あからさまにガッカリするAが
可愛い。



しばらく無言なAに

「A？」

声をかけてみると

『…おやすみ、太輔』

「え？もういいの？」

『……太輔が寂しくないならいい』

完全に拗ねてる言い方で。



さすがにからかい過ぎたかな。



「ごめんね、A。ちょっと意地悪しちゃった」

正直に言うと

『太輔の意地悪っ』

さらに拗ねてAが怒る。



「先に帰るって言ったのはAでしょ？」

『だって準備したかったし』



拗ねるAがやっぱり可愛いから

「俺も本当は寂しいから眠くなるまで電話してよっか」

毎日一緒にいたのに
結局1時間くらい電話して。



…結局俺も寂しかったみたいだ。

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