サイボーグな彼女 2

一心同体 27 ページ37

次に目覚めたのは朝6時。

リビングにはすやすや寝てる北山さん。


私はそーっと体温計を取ると、寝室に戻る。



熱を測ると35.3度。

…下がった。



これで北山さんも帰れる。

結局3連休の半分を私に使わせちゃった。
申し訳ない。

とりあえず、シーツを剥がして着ていた部屋着を洗濯機に入れるとシャワーを浴びた。



髪を乾かしてリビングに戻ると、まだ寝てる北山さん。
いつもの全力睡眠で、寝顔が完全に子供。



朝ごはん、食べるかな。



冷蔵庫を開けると、お雑煮がない。
…あれ3日分だったんだけど。

お餅もあと1個しかない。

3日分のカレーも半分以上減ってる。



どれだけ食べたの北山さん。



とりあえずご飯を炊いて、
出来るだけ音を立てないでお味噌汁を作る。



「んあー、A起きてんの？」


伸びをしながら北山さんが言う。



「おはようございます、起きました」

「起きてるどころじゃねーだろ、何してんの？」

「熱下がりました」

「ホントかよー」



言いながらあくびをして近づいてくる北山さん。

寝癖がすごくて笑いそうになる。



「さっき35度でした」

「どれ」



北山さんは言いながら体温計を突きつけてくる。

私は脇に挟むと電子音と共に出して北山さんに見せる。



「37.0度」



「…あれ？」

「あれ、じゃねーよ何してんだよ！」

北山さんが怒るどころか笑ってる。



「さっきお風呂入ったからですよ」

「はぁー？どれ」

言いながら私の額を触る北山さん。
自分の額と比べて、

「…んー確かに熱くねーけど」

言って首を傾げてる。



「つーかシャワー借りちゃダメ？ものすごくキムチ鍋臭い」

「え、いいですけど着替えとかどうします？」

「ジャージとか借りれない？パンツはあるんだけど」

着替え？
お兄のジャージか私のスエットか。



「…なんでも良ければ」

「ん、貸してー」

「はい」

とりあえず両方とバスタオルとタオルを用意した。



「シャンプーとかは適当に使って下さい」

「さんきゅ」

言ってバスルームに消える北山さん。



お味噌汁だけ作って出てくるのを待つ。

そしてシャワーから出てきた北山さんは、あからさまに不機嫌。
私のスエットの下だけ履いて現れた。



「…どうしたんですか？」

「この、大きいやつ誰の？」

「兄のです」


言うと「え？」って顔をして真っ赤になってる。



「…んだよ」

「はい？」

「なんでもねー」

言いながらガシガシ頭を拭く北山さん。



…？？？

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