サイボーグな彼女 2

一心同体 12 ki ページ4

「「かんぱーい」」


ジョッキを合わせる俺と宮田。



「うめーーー！」

しみるーー。
マジでしみるーー。

久しぶりのビールやべーーーー。



「そんなに？」

宮田がびっくりしてる。

「おー、久しぶりのビールだぜ」

「そーなの？」

…宮田なら言ってもいいかな。

「最近、調子悪くてさ。少し熱があったりして」

「え、マジで？」

「仕事の後寝込んでた」

「え！！！！！！」

驚いてる宮田。




「どうしてたの？」

「Aに看病してもらった」

「は？」

「って言ってもメシ作ってもらってただけだけど」

「へーー」



そうこうしてると肉がやってくる。
焼き始める俺たち。



「だいぶお世話になったんじゃん」

「まーな」

「……なのに、あの態度なわけ？」

「へ？」

宮田が肉を置く手を止める。



「後半ガン無視だったじゃん？」

「……そーか？」

「そーだよ『北山さん、終わったら連絡下さいね』って名指しで言ってるのに何も言わないし」

困った顔の宮田。




確かに無視した。
でも

「そうだっけ？」

とぼけてみた。



「そーだよ、俺びっくりしたんだけど」

言いながら肉をひっくり返そうとするから

「バカ！それまだ早ぇよ」

慌てて止める。

「あ、そう？」

宮田はそっと肉を離した。




「あんまり冷たくすると、舞祭組で貰っちゃうよ？」

「はぁ？」

「今度、舞祭組のツアー初日に付き合ってもらうんだよね。小林さんのお兄さんの結婚式の休みの間」

「え！！」



聞いてねえ。



「多分キタミツそこ休みなんだよね」

「…ふーん」



まぁ確かに言う必要ねーけど。
アイツ、マジで何も言わない。



ホントはいつ俺と初めて会ったとか。

近くに引っ越すことも。
舞祭組につくことも。



確かに予定を見るとそこは連休になっていた。




「休みなら言わないっしょ」

宮田がフォローする。

「そーか？」

「だってキタミツの予定に関係ないもん」



まぁ確かに。



「アイツさー、今近所に住んでるんだけど。それすら言わなかったからな」

肉をひっくり返しながら俺は言う。

「へー、そうなんだ」

「普通、言わね？」

「んー、世間話の一環でするかもね」

「だろ？」

俺は宮田の皿に肉を乗せる。



「でもキタやん寝てるじゃん、移動中」

「あー…」

「起こしてまで言うことじゃないよね」

ニコニコしながら言う宮田。



そうかもだけど。



なんかムシャクシャしたらから
Aに連絡しないで宮田と家に帰った。

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